第102回箱根駅伝予選会(10月18日、東京・立川市など)の試走会が27日、陸上自衛隊立川駐屯地と国営昭和記念公園で行われ、前回の本戦で19位だった大東大などがコースをチェックした。予選会はハーフマラソン(21・0975キロ)を全選手が一斉スタートし、上位10人の合計タイムで争う。
前々回の第100回箱根駅伝で大東大は10位となり、9年ぶりにシード権を獲得。さらなる躍進を期した前回は19位に後退し、2年ぶりに予選会に回ることになった。「ここには戻りたくなかったですね」と真名子圭(まなこ・きよし)監督(47)と厳しい表情で立川駐屯地の滑走路に立ち、コースを走る選手を見守った。
どのチームにとっても「立川の戦い」は厳しいが、大東大が本来の力を発揮すれば上位通過が濃厚だ。22年4月に真名子監督が就任すると、箱根路から遠ざかっていた大東大が復活。22年、23年の予選会はトップ通過しており、エースの入浜輝大(きひろ、4年)と棟方一楽(かずら、3年)は予選会を経験していることも強みだ。「入浜、棟方は調子いいです。2人には予選会の2週間後の全日本大学駅伝(11月2日)では長い7区(17・6キロ)、8区(19・7キロ)を走ってもらうつもりです」と真名子監督はダブルエースに信頼を寄せる。
数少ない懸念が、前回の本戦1区で区間8位と好走した主力の大浜逞真(2年)の負傷だ。24日に練習拠点の埼玉・東松山市の道路で練習中、自転車と接触しそうになり、その際、自転車と反対側の壁に左膝を強打したという。
22年4月に真名子監督が就任すると、箱根路から遠ざかっていた大東大は復活。「今回はトップ通過にこだわっていません。確実に通過することが一番です」と指揮官は冷静に語る。
22年度に4年ぶりに箱根駅伝本戦出場に復帰。23年度に9年ぶりのシード返り咲き。真名子監督率いる大東大の勢いは24年度に一度、止まったが、25年度から再び、1991年(90年度)以来の箱根駅伝優勝を目指して、立川の滑走路から上昇気流に乗ろうとしている。