陸上の早大競技会「ロード・オブ・ワセダ」男子5キロが28日、埼玉・所沢市の早大キャンパス内の周回公認コース(1周約700メートル)で行われ、早大のスーパールーキー鈴木琉胤(るい)が7月6日の日本選手権5000メートル決勝以来、約3か月ぶりにレース復帰し、申し込みタイムが最も遅い第5組で13分58秒で確実にトップを取った。「速い組に入ると想定よりタイムが出てしまうので、第5組で走らせてもらいました。

予定が14分だったので、ほぼ、その通りに走れました」と冷静にレースを振り返った。

 鈴木は、昨年12月の全国高校駅伝「花の1区」(10キロ)で日本人最高記録の28分43秒で区間賞を獲得。今春、鳴り物入りで早大に入学。7月6日の日本選手権5000メートル決勝では学生トップの10位となった。途中までトップを走り、結果以上の存在感を示した。しかし、その後、故障。7月24日にドイツで行われたワールドユニバーシティゲームズ5000メートルは欠場した。

 「8月からポイント練習を再開して、9月中旬からチーム練習に合流しました。調子は戻ってきました」と明るく話す。学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月13日)でも順当に登録メンバー入り。「きょうは1区(8キロ)を想定して、序盤は後ろで走り、中盤からペースを上げるという走りができました」と1区を準備していることを明かした。「強い選手がたくさんいますが、出るからには区間賞を狙いたい」と意欲を示した。

 今季の早大はエースの山口智規(4年)、「山の名探偵」の愛称を持つ工藤慎作(3年)ら好選手がそろう。出雲駅伝では3冠を達成した2010年度以来の学生3大駅伝優勝を狙う。

 出雲駅伝は6区間45・1キロのスピード駅伝。早大のほか、昨季の箱根駅伝覇者の青学大、昨季の王者で全日本大学駅伝2冠の国学院大、昨季の3大駅伝すべて2位と安定した強さを持つ駒大、スピードランナーがそろう中大、駅伝巧者の創価大、帝京大などが激しい優勝争いを繰り広げることになりそうだ。

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