陸上の早大競技会「ロード・オブ・ワセダ」男子5キロが28日、埼玉・所沢市の早大キャンパス内の周回公認コース(1周約700メートル)で行われ、東洋大の新エース松井海斗(2年)が、申し込み記録が2番目に速い第2組で13分51秒でトップを取った。序盤は集団の後方に位置して残り2キロからペースアップして余裕を持ってゴール。

2週間後に迫った学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月13日)に向けて好調ぶりを見せた。

 「一番速い組で走ると100%出し切ってしまうので、一つ下の組で走らせてもらいました。落ち着いてレースができました」と松井は、冷静に話した。

 昨年の夏は首痛などで、ほとんど練習が積めず、3大駅伝はすべて欠場となった。しかし、今季は4月の日本学生個人選手権5000メートルで優勝するなど好調。今年の夏合宿は故障なく地道に走り込んだ。「高校(埼玉栄)時代も夏は貧血などで練習ができませんでした。今年は初めて夏に順調に練習を継続できました。駅伝シーズンにどんな成果が出るか、楽しみです」と松井は意欲的に話す。

 出雲では、いよいよ大学駅伝デビューとなる。「1区か2区か3区を走りたい。自信を持ってスタートラインに立ちたい。

他校のエースが相手でも区間賞を取れるように頑張ります」ときっぱり話す。

 東洋大は今年1月の第101回箱根駅伝で9位。継続中としては最長の20年連続シード権(10位以内)を獲得した。しかし、5月の全日本大学駅伝関東地区予選では次点の8位で敗退。「全日本に出られない分、出雲で東洋大学の名前を見せつけたいです」。松井海斗の言葉にエースとしての自覚があった。

 出雲駅伝は6区間45・1キロのスピード駅伝。昨季の箱根駅伝覇者の青学大、昨季の王者で全日本大学駅伝2冠の国学院大、昨季の3大駅伝すべて2位と安定した強さを持つ駒大、スピードランナーがそろう中大、伝統校の早大、駅伝巧者の創価大、帝京大などが激しい優勝争いを繰り広げることになりそうだ。

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