◆明治安田J1リーグ▽第32節 FC東京2―3横浜FM(28日・味スタ)

  横浜FMが敵地でFC東京に3―2で勝利し、J1残留圏内に踏みとどまり、鹿島に続いて2クラブ目のJ1通算550勝目に到達した。

 試合を動かしたのは主将だった。

0―0の後半6分。DF角田が左サイドからワンタッチで上げたクロスを、MF喜田が頭で合わせて貴重な先制点をマークした。

 プロキャリアで初のシーズン2ゴール目に「(左サイドで)崩そうとするシーンくらいで、これ中に来るなという予測は立って。本当に角田を信じていましたね。ワンタッチで上げてくるだろうと。別にアイコンタクトもないですけど、絶対に来ると信じて入れた。僕が上がるということは誰か残っている選手がいる。そういう人があっての得点だといつも思うので、いつも逆の役割というか、自分がリスクマネジメントしていたりとか、配球役になったりの役割をやっている中で、そのありがたみももちろん感じていたので。みんなを助けられたのであればすごくうれしく思う」。得点後にはゴール裏に向かい、喜びを爆発させた。

 さらに同14分には谷村が右からのクロスを右足で合わせて追加点。同17分にも谷村がクルークスのクロスを頭で押し込んで3点をリードした。

 後半44分にFC東京MF高に1点を返され、アディショナルタイムにはPKでショルツに決められて1点差まで迫られたが、3―2で逃げ切った。

 試合前の時点でJ1残留圏内の17位も、降格圏内の18位横浜FCとは勝ち点28で並んでおり、1時間前に開始した横浜FCが湘南を1―0で下したため、引き分け以下で降格圏内の再転落するという危機だったが、J1残留圏内に踏みとどまる勝利で、節目の記録に到達。クラブ一筋でプレーする喜田は「記録に関して言えば、自分たちだけで積み上げたものではないので、もちろんクラブの初代から積み上げてきた歴史なので、それこそがクラブの価値だと思うし、たくさんの人が人生をかけてつないできた歴史そのものなので。自分たちがその一端を担えている幸せを感じないといけないですし、このクラブには守らないといけないものがあって、今そこと本当に大きなパワーを使って戦っている最中ですけど、本当の意味でちゃんと、いる自分らが理解をして、戦わないといけないし、ピッチに立たないといけない。自分だけがよければという状況ではないので、全員が自分を犠牲にしてでも、このクラブのためと思えれば、絶対にその数字も積み上げていけると思いますし、このクラブに大切なものとして残っていくと思うので、そういう自覚を持ってやっていきたい」と話した。

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