左手親指付け根のじん帯修復手術を受けたDeNA・牧秀悟内野手(27)、右膝後十字じん帯を部分損傷した宮崎敏郎内野手(36)がポストシーズンでの1軍復帰へ猛アピールだ。強打者2人は30日、横須賀市内の球団施設「DOCK」で負傷後初のライブBP(実戦形式の打撃練習)を行い牧は3本、宮崎4本、安打性の打球を放った。

今季限りで辞任する三浦大輔監督(51)の花道を飾る最後のピースとなる。

 ラストタクトの恩師と喜びを分かち合う―。牧が真剣なまなざしで言葉を紡いだ。左手親指付け根の手術の不安はない。「チームとして三浦さんのもとでできる最後の試合になる。変な邪念は捨てて、勝つことだけに集中してやっていきたい」。新人年から世話になり、主将にも抜てきしてくれた恩人と日本一連覇を目指す構えだ。

 練習前、辞任のあいさつのため「DOCK」を訪れた三浦監督と個別に対話し「日本一をつかみ取りに行こう」と、呼びかけられた。同様に声をかけられた宮崎とともに、負傷後初のライブBPに参加。育成投手を相手に宮崎は5打数で4本、牧は4打数で3本、安打性の打球を放った。牧は「ピッチャーとの距離感がまだまだの割にはいい打球も今日は打てていた。そこはひとつ良くなっている兆しではある」とうなずいた。

 牧は7月31日のヤクルト戦(横浜)の守備で左手親指付け根のじん帯を負傷し、8月上旬に都内の病院で手術。21日に室内でマシン打撃を開始した。宮崎は9月上旬、右膝後十字じん帯部分損傷。16日までに屋外でのフリー打撃を開始し、順調に回復している。桑原2軍監督は「宮崎(秋季教育リーグ)に行くまでは彼らの調整最優先でメニューを組みたい」と説明。ここから2人は連日ライブBPで実戦感覚を養う方針だ。

 チームは2位で22年以来のCS本拠地開催を決めた。同第1Sでの復帰予定の牧は「今いるメンバーが2位まで上り詰めてくれたので感謝しています。自分はそこに入ってチームのためにどんな形でもいいので貢献できるように、と思いながらテレビを見ていた」。今度は自分たちがチームを助ける番。万全の状態でチームに戻り、番長の花道を華々しく飾る。

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