パラリンピック競泳男子視覚障害クラスで5つの金メダルを獲得した河合純一氏が1日、都内で就任会見を行った。

 鈴木大地氏、室伏広治氏に次ぐ3代目で、パラリンピアンでは初の長官となる。

午前に初登庁した後、会見に臨み河合長官は「スポーツ庁発足10年というこの節目に3代目の長官として着任したということは、何らかの意味があるんだろうと自分なりにも理解しながら、改めてこの国のスポーツというものをより価値あるものとして多くの皆さんと共有できるようにしていくことが、私自身大きな使命」と抱負を話した。

 河合氏は、15歳で全盲となったが、五輪は92年のバルセロナ大会から12年のロンドン大会まで6大会連続で出場し、21個のメダルを手にしている。「先日、行われていた世界陸上も日本の選手を含めて大活躍したことを通じて国民のみなさまが会場で超満員の国立競技場で応援をいただいたり、また、テレビ、インターネット等を通じて応援をいただくということを含めてスポーツがエネルギーがあってそして前向きな力を、国民のみなさまと共有するコンテンツであるなということを再認識する機会になりました。来月にはデフリンピックが日本で初めて開催される。半年後のミラノ・コルティナ五輪、そして、パラリンピックに向けてしっかりスポーツ庁としてもサポートしながら、より良い選手たちが活躍できる環境を整えるということを取り組んでいかなければならないと思っています」と決意を語った。

 全盲の政府組織トップは異例で任期は2年、最長5年務められる。

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