シンガー・ソングライターの小田和正(78)が1日、神奈川・横浜アリーナで全国アリーナツアー(13か所28公演)の最終公演を迎えた。延べ31万人を動員し、自身が持つ国内アーティスト最年長アリーナツアー記録を78歳に更新。

クライマックスではこの日限定の豪華ゲストを迎え、地元・横浜でのファイナルにふさわしい一夜となった。

 アンコールを終えた先に、とびっきりの光景が待っていた。年末恒例のTBS系音楽特番「クリスマスの約束」で小田と共演した松たか子(48)や矢井田瞳(47)、JUJUらゲストが続々と登場。「キラキラ」「ラブ・ストーリーは突然に」をそろって歌唱すると、盛り上がりは最高潮に達した。

 観客1万3000人に「ありがとう!」と呼びかけた序盤から、心を込めた全22曲。伸びやかな歌声に加え、ピアノやギター演奏でも魅了した。小田の公演でおなじみの花道も設置。全210メートルを縦横無尽に動き回った。「みんなで自己ベスト!」と題したツアーらしく、通路に下りてファンと手を握り合う場面もあった。

 ツアー中の9月20日に、78歳の誕生日を迎えた。開演の5時間以上前には会場入りし、リハーサル以外の時間も楽屋を歩き回って体を温め、本番に臨んだという。5月の札幌公演では序盤に飛ばしすぎて息が上がったが、問題なく公演を継続。

約2年ぶりとなるツアーで、5か月間の道のりを完走した。

 MCではツアータイトルに重ねて「あしたからも、みんな、自己ベスト、更新し続けていってください」とエールを送った。約30年前に母校の聖光学院中・高で講演した思い出に触れ、横浜を歌った「my home town」で締めるなど故郷愛もたっぷり。最後は「また会おうぜ!」と叫び、涙ぐみながら客席に両手を振り続けた。(堀北 禎仁)

◆最終公演のゲスト出演者

熊木杏里

JUJU

スキマスイッチ

根本要(STARDUST REVUE)

松たか子

水野良樹(いきものがかり)

矢井田瞳

和田唱(TRICERATOPS)

編集部おすすめ