日本体操協会は3日、8月の世界選手権団体総合で史上初の金メダルを獲得した新体操日本代表の稲木李菜子、鈴木歩佳主将が代表を引退すると発表した。

 稲木は「この度、私、稲木李菜子は、今シーズンを持ちまして新体操代表活動を終了しますことをご報告させていただきます。

共に切磋琢磨し支え合ったチームメイト、どんな時も励まし背中を押してくださった指導者の皆様、一番近くで支え続けてくれた家族、そして、熊本をはじめいつも温かいご声援を送ってくださった皆様、すべての方々の存在があったからこそ、ここまで競技を続け、夢を追い続けることができました。これまで、たくさんの応援を本当にありがとうございました。中学3年生から約7年間、新体操日本ナショナル選抜団体チームのメンバーとして活動し、数多くの国際大会に出場させていただきました。憧れだったフェアリージャパンの一員として、初めて出場したソフィア2021 W杯、東京2020オリンピックでのリザーブ経験、地元九州でたくさんの歓声をいただいた北九州2021世界選手権、パリ2024オリンピック出場権を懸けたアジア選手権、そして初めてとなる金メダルを獲得したリオ2025世界選手権など、一つひとつの舞台が私にとってかけがえのない時間であり、とても充実した競技人生だったと感じております。少し経った今、振り返ってみると、決して順風満帆な道のりではありませんでした。自分が思うようにいかない辛さや苦しさに直面し、新体操が大好きだった本来の自分を見失いそうになる時もありました。

それでも、最後の国際大会となったリオ2025世界選手権では、不安や緊張、プレッシャーの中で挑み、初めてとなる団体総合金メダルを獲得することができました。この金メダルは私にとって大切な宝物であり、何よりも、その結果に至るまでの過程や経験こそが、かけがえのない価値のある大きな財産です。今後は、学業にも力を注ぎ、その後、一人の社会人として新たな道へと進んでまいります。これまでの経験や培ってきた力を糧に、次のステージでも自分らしく挑戦を続けていきたいと思います。また、今年中に予定されている演技会やエキシビションには、ガーラ作品にて出演させていただく予定です。これまでの感謝の気持ちを込めて、演技でお届けできるよう精一杯頑張ります。

改めまして、これまで私を支えてくださったすべての皆様に心より感謝申し上げます。新たな道でも、皆様への感謝を胸に、私らしく歩んでまいります」とコメントした。

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