15日に栗山英樹氏が(64)エキスパート表彰での野球殿堂入りを果たした。ドラフト外入団では大野豊(60)、秋山幸二(63)両氏に次いで史上3人目の快挙となった。

とはいっても、3人はそれぞれ評価も違う。大野氏は広島での現役時代、先発、中継ぎ、抑えとすべての役割をこなし、148勝138セーブの好成績がキーになった。秋山氏は西武とダイエー(現ソフトバンク)の現役時代の通算437本塁打の実績に加え、2度の日本一となったソフトバンク監督成績も加味された。そして栗山氏は、ヤクルトでの現役時代の成績ではなく、日本ハムでの日本一1度の監督成績に加え、メジャーを代表する大谷翔平選手(31)を育てた功績、そして2023年WBC世界一も評価された模様だ。

 栗山氏は昨年の85票から114票と一気に29票増やして規定の75%を一気に超えた。次いで長池徳士氏(81)と岡田彰布氏(68)が95票(得票率63・3%)だった。

 ここで例年通り、私が野球殿堂入り投票用紙に書き込んだ方々を発表(敬称略)する。1970年代を中心に活躍し続けた往年の名選手にまず殿堂入りして欲しいという気持ちが強いため、栗山氏に投票しなかった。

 ▽プレーヤー(7人)

 松井稼頭央前田智徳小笠原道大石井琢朗、T・ローズ、上原浩治松中信彦

 ▽エキスパート(6人)

 長池徳士、足立光宏、谷沢健一、ブーマー、柴田勲、加藤秀司

 プレーヤー表彰では通算533犠打の記録保持者、川相昌弘氏(61)が殿堂候補最終年で254票、わずか2票足らずに殿堂入りを逃した。私は1度も川相氏に入れていない。エキスパート投票と同じように、彼を上回る好成績でファンを楽しませてくれた選手に毎年投票していたからだ。

 今後はプレーヤー候補最終年で6票不足で逃しながら、エキスパートに回って殿堂入りを果たした原辰徳氏(67)の例があるだけに、川相氏にはそちらでの殿堂入りに期待したい。

 プレーヤー表彰は今後、232票の宮本慎也(55)、222票の松井稼頭央(50)両氏の争いか。昨年からの票の伸びは宮本氏の38票に対し、松井氏は86票も増えており、遊撃手ダブル殿堂入りの可能性も十分ありそうだ。

 特別表彰は、得票上位3人による決戦投票に持ち込まれたが当選規定の75%超えはなく、2011年以来15年ぶりに殿堂入りがなかった。報知新聞で「記録室」のコラムを書き続け、「記録の神様」の異名をとった報知新聞OBの宇佐美徹也氏は、野球歴史家でもあった大和球士氏、ソウル五輪日本代表監督・鈴木義信氏と争った。宇佐美氏は2年連続決戦投票での落選だったものの票数を伸ばしており、来年こそは殿堂入りを果たす可能性が高くなってきた。

 蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

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