巨人前監督でオーナー付特別顧問の原辰徳氏(67)が22日、都内のイベントでドジャース大谷翔平投手(31)の侍ジャパンでの二刀流&1番起用を提言した。09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で監督も務めた原氏は、イチロー氏の起用法を思い返しながら、大谷の打順に言及。

2連覇を狙う井端弘和監督(50)にエールを送った。また、おいでもある菅野智之投手(36)=オリオールズFA=へも期待を込めた。

 期待を込めたエールだ。3月のWBCはもう目の前。原氏は大谷が躍動する姿を思い描いた。「豪快なホームラン、世界一を決める時のクローザーをもう一度見たい!」。現時点で投手での登板ができるかは不透明で、起用法については監督が決めることと前置きしながら、「前回大会の最後の戦いは見応えがあった。メジャーリーグを代表するバッター、それと日本を代表する大谷君が、戦ってる姿っていうのは非常に印象に残っている」。日本と米国の決勝戦、大谷がスイーパーで最終打者トラウトを三振に斬り、世界の頂へと上った。二刀流で2大会連続の胴上げ投手となるフル回転を待ち望んだ。

 注目されるのは大谷の打順だ。井端監督はスポーツ報知の新春インタビューで2番構想を明かすなど、上位のどこに置くかで熟考している。

原氏は侍ジャパンの指揮を執った09年を思い返しながら、「一番本人が落ち着くオーダーというのは、1番ではないのかなというふうに思います」と提言。09年は当初1番青木、3番イチローの構想を持っていた。だが、イチローは3番起用が中心だった大会前の練習、強化試合計6試合で23打数3安打、打率1割3分と苦しんだ。大会ではマリナーズで慣れ親しんでいた1番に戻し、決勝の韓国戦で伝説的な決勝打を放った。その記憶から、ド軍の定位置の1番に大谷を据えることが最適とした。

 巨人ではともに戦ったこともあった井端監督へは、「短期決戦なので、自分で決め込むのも重要だけど、臨機応変に対応して(打順を)組むということも非常に重要」と助言。09年は重圧をはね返して連覇。「世界中は打倒・侍、打倒ジャパンの中で戦うので並大抵ではない。ライバル国がかなり牙をむいてくる。本塁打は最高のプレゼントだけど、確率はあまり高くない戦法。大切なのは塁に出る、進める。短期決戦では自己犠牲のできる選手がいるチームはいい成績を収められる」と熱く語った。

 今大会も頂点に立てば、06、09年以来の2連覇。「よそ行きの野球ではなく、侍として、日本野球として、堂々と勇猛果敢に戦ってほしい。そうすればいい結果が出てくる」。力説する原氏には、再び頂点に立つ侍たちが見えているようだった。(安藤 宏太)

 ◆09年第2回WBC 王監督で06年の第1回大会は優勝。原監督が指揮した第2回大会はイチロー、青木、松坂、ダルビッシュらが中心だった。準決勝までで韓国と4度対戦して2勝2敗。米国との準決勝で快勝し、決勝は5度目の対戦となった韓国と死闘の末、延長10回に不振に苦しんでいたイチローが決勝2点打。最後はダルビッシュが締め、指揮官は「お前さんたちは素晴らしい。強い侍になった!」とナインをたたえた。準決勝など3勝の松坂が2大会連続MVPに輝いた。

 〇…この日原氏が出席したイベントでは、飲料メーカーの「伊藤園」がWBCのオフィシャルグローバルパートナーとなり、「お~いお茶」がオフィシャルグリーンティーとなったことが発表された。

同社のグローバルアンバサダーの大谷はビデオメッセージで「『お~いお茶』を持って手を振っていただければ気づくかもしれないので、そうなれば、丁寧にお応えしたいなと思っています」とファンに呼びかけ、「連覇したいという気持ちはもちろんある。前回の終わったことはもう忘れて、もう一度ゼロから全員で頑張りたい」と連覇へ意気込んだ。

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