大相撲夏場所で、2022年春場所以来25場所ぶり2度目の優勝を果たした小結・若隆景(31)=荒汐=が25日、東京・墨田区の両国国技館で一夜明け会見を行った。右膝の大けがによる幕下転落から家族の支えで再起。

場所中には家族と優勝を想定したタイ持ち練習を行ったと明かした。大関昇進目安の「三役で3場所33勝」の起点となる12勝を挙げ、7月の名古屋場所、9月の秋場所で昨年失敗した大関取りに再挑戦する。福島県出身では145年ぶりとなる大関昇進へ、再び看板力士を目指す意欲を示した。

×    ×    ×    ×

 土俵上では見せない柔らかな表情で、若隆景は会見に臨んだ。コロナ禍に初優勝した22年春場所は優勝後の一連の行事は自粛。初めて支度部屋での万歳やパレードを経験し、優勝の喜びを味わった。「全てが前回の優勝とは違った。諦めずにやってきてよかった」と実感を込めた。

 家族と行った“予祝”が実った。5日目に妻・沙菜さんがスーパーでタイ1尾を購入。祝勝会で行うタイ持ちの予行練習をした。「写真を撮らされました。

たまたま大きなタイが売っていて、買わないわけにはいかなかったのだと思う」。

 大関昇進の目安は「三役で直近3場所合計33勝」。今場所は12勝で昇進への起点をつくった。名古屋場所で足場固めができれば、昨年秋場所で失敗した大関取りに再挑戦となる。31歳9か月で迎える秋場所(9月)で成就すれば、1958年以降、初土俵では最年長となる新大関昇進。「けがをする前に一緒に戦ってきた関取たちが、横綱大関に昇進しているのを見てきたので、自分も負けたくない。大関という一つの目標に向かって、これからが大事」と覚悟を口にした。

 地元・福島出身の大関では、1881年1月場所で昇進した若島の1人だけ。若隆景が続けば、145年ぶりの快挙となる。郷土力士の活躍は地元でも話題の中心で、福島市内で行われた千秋楽のパブリックビューイングには約500人が集まり、声援を送った。市民からは地元での優勝パレード開催を求める声も上がっており、市の担当者はスポーツ報知の取材に検討に入ったことを明かした。「自分のいい相撲を届けられたら」と若隆景。

地元への思いも胸に看板力士に再び挑戦する。(大西 健太)

 〇…夏場所で優勝した若隆景に、広島・三原市の有限会社新栄商事グループから「隆景米(たかかげまい)」が贈呈されることが25日、分かった。同市は戦国武将の小早川隆景ゆかりの地。若隆景のしこ名も小早川隆景から由来している縁もあり、同市で巡業が開催された際には、若隆景が代表して「隆景米」の贈呈式に出席したこともあった。同グループの生駒明宣代表取締役は「お相撲さんはたくさん食べると思うので、隆景米を食べて活躍してほしい」と期待した。

編集部おすすめ