将棋の渡辺明九段が27日、東京・渋谷区で第76期王将戦二次予選に臨み、110手で鈴木大介九段に敗れた。

 25年9月の銀河戦以来、約8か月ぶりの対局。

渡辺は2024年12月にけがによる左ひざの手術を受け、約1か月休場。その後も回復が芳しくなく、昨年は4月から約2か月、同年9月から今年3月までと2度休場していた。4月に復帰後はイベントなどには出演したが、ここまで対局がなかった。

 この日は午前10時の対局開始の約20分前に入室し、上座に着席。盤下に所持品を並べると、久しぶりの対局とあって「お盆はどこでしたっけ?」と確認する場面もあった。

 左ひざ負傷後は椅子対局が続いていたが、この日は畳に正座しての対局。24日にはXで「椅子ではなく畳で指します」、「畳で指すことへの愛着と慣れはあるし、和服を着る舞台(タイトル戦)に立つことをまだ諦めていないからです」とやる気を見せていた。

 対局は振り駒の結果、渡辺の先手番で開始。序盤から渡辺のペースで進行したものの、鈴木が粘り強い指し回しで逆転。その後も激戦が繰り広げられたが、渡辺の再逆転はならなかった。終局後には時おり笑顔も見せながら、鈴木と1時間以上にわたって感想戦を行った。対局前には負傷した左ひざあたりを気にするそぶりも見られたが、最後まで座って指し続けた。

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