◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 今年はスポーツの祭典が次々に開催されている。ミラノ・コルティナ五輪、WBC…。

今月からはサッカーW杯が始まるなど、世界の舞台で戦う日本人の姿を見て刺激を受ける毎日だ。

 音楽界にも海外に足を踏み出した歌手がいる。アイナ・ジ・エンドだ。昨年リリースした「革命道中―On The Way」が世界的大ヒット。ソロとして初めて「NHK紅白歌合戦」出場も果たした。

 4月からは初のアジアツアーを開催。私は5月に行われた台湾公演2日間を取材した。アイナは当日、喉の調子が万全ではなかった。多忙なスケジュールに慣れない環境、重圧もあったのかもしれない。

 どんな公演になるのか。心配は杞憂(きゆう)に終わった。ライブになると、第一声から普段通りの表現豊かな歌唱を披露。

台湾語を使った大声でのMC。常に笑顔でファンを喜ばせ、公演も大盛況のまま幕を閉じた。どんな状況でも本番に合わせる調整力と、全力を出すプロ意識の高さに驚き、終始鳥肌が立ちっぱなしだった。

 2日目の公演前、話を聞く機会に恵まれた。取材の受け答えは謙虚。私が喉を気遣うと「大丈夫です!」と笑顔で親指を立てたものの、終了後には「ガサガサ声ですみません」と本音もチラリ。逆に気遣ってくれ、人間性にも感服した。

 どの世界でも、逆境に立った時に真価が問われる。アイナはその逆境を乗り越え、現地のファンに感動を届けた。彼女の歌声は、世界を魅了できると私は確信している。どんな場所でも全力で歌い続ける姿を責任を持って報じていきたい。(芸能担当・古本 楓)

 ◆古本 楓(ふるもと・ふう)2023年入社。

編成部を経て26年1月から文化社会部で音楽担当。

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