サッカーW杯北中米大会の日本―チュニジア戦が21日(日本時間)、メキシコ・モンテレイで行われる。福岡大女子卓球部監督で、福岡市の深町卓球センターでもコーチを務める城間春香さん(28)は、2023年7月から2年間、チュニジアでJICAの海外協力隊の隊員として卓球の指導に携わった。

日本の対戦国として注目が集まるチュニジア。事情に詳しい城間さんに、その気質をいろいろ語ってもらった。

 城間さんは、地中海沿いでブドウの産地としても有名なナブール県にある名門女子卓球クラブ「グロンバリア金のぶどう協会」でユース・シニア問わず指導。選手としても出場し、同クラブを3年ぶりのシニア団体戦全国優勝に導いた。

 チュニジア人については「男性みんな、本当にサッカーが好きですね。私、カフェの近くに住んでいたのですが、試合後ごとにみんなが集まって、部屋にも声が聞こえるぐらいの大音量で熱狂的に応援するんです」と苦笑い。現地の人は常に陽気で笑顔だといい「バスで年配の方がいれば席を譲ったり、スーパーマーケットでも困っていると声をかけてくれたり。優しさは、日本人以上です」と人柄を絶賛する。

 一方スポーツ面では、時折、感情のコントロールが利かなくなることがあったという。「みんな、感情を素直に表に出すんです。この点は日本人とは違いますね」と印象を語る。「調子が悪いと、自分に怒る感じでラケットをたたきつけたりボールを蹴ったり。

私も試合中にしょっちゅう『落ち着いて』って注意していました」。試合では行動面からイエローカードを受けることも多数。「大会があれば、1日に1回くらいは必ずどこかのチームにイエローが出ていました」と振り返る。

 現在チュニジアは、初戦スウェーデンに1―5で大敗し、ラムシ監督も解任されたばかり。ドン底状態で、心理面での影響もある…かもしれない。

 ちなみに城間さん、現地でサッカーの試合を見に行ったことはなかったという。日本とチュニジアのどちらを応援するかの質問には「どっちかなんて無理です!!」と即答。「チュニジアでの2年間、私に孤独さを感じさせないくらい、みんな優しい人たちでした。本当にいい国。W杯では日本・チュニジアともにいい結果が出ればいいんですけど…」と愛ゆえの困り顔を見せた。(樋口 智城)

 ◇チュニジアあらかると

 ▼面積 16万3610平方キロメートル(日本の約5分の2)

 ▼人口 1227万人(日本の約10分の1、2024年)

 ▼首都 チュニス

 ▼民族 アラブ人が全体の98%、残り2%がその他

 ▼言語 公用語はアラビア語、ほかにフランス語が広く使われる

 ▼宗教 主にイスラム教スンニ派

 ▼通貨 チュニジア・ディナール(TND) 1TND=約50円

 ▼主な産業 観光業、製造業(繊維、機械、電機部品)、農業(小麦、大麦、かんきつ類など)

 ▼観光地 チュニス旧市街(イスラム帝国時代の都市)、カルタゴ遺跡(紀元前9~2世紀の都市)、オング・エル・ジュメル(SF映画「スター・ウォーズ」のロケ地)

 ▼日本との関係 チュニス市の南北をつなぐ「ラデス・ラグレット橋」は日本のODAで建設され、「le pont japonais(日本の橋)」と呼ばれる

 ▼姉妹都市 ともに陶器が主要産業であることから愛知県瀬戸市が北東部ナブール市と2004年に提携

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