◆第108回全国高校野球選手権静岡大会 ▽決勝 聖隷クリストファー4―2常葉大菊川(27日・しずてつスタジアム草薙)

 常葉大菊川は静岡大会決勝で聖隷クリストファーに2―4で敗れ、2018年以来となる夏の甲子園出場を逃した。プロ注目の二刀流左腕・佐藤大介投手(3年)は「2番・DH」で出場し、4打数2安打。

投打でチームをけん引してきた背番号1は、昨春センバツ以来となる甲子園出場にあと一歩届かなかった。

 佐藤は昨秋の県大会準決勝で4打数3安打を放った最速150キロを誇るプロ注目左腕・高部陸投手(3年)と再び対戦。この日も183センチの左打者は2安打を放ち、「今大会は調子がいいわけではなかった。とにかくチームバッティングを心がけ、逆方向を意識して打っていた」と振り返った。0―4の9回無死二塁では遊撃へのゴロで一塁にヘッドスライディング。内野安打で出塁すると、一塁上で三塁ベンチへ向かって両手を何度もあおり、仲間を鼓舞。その後の2得点につなげた。

 試合後の整列では同じ背番号「1」を背負う相手エースと抱擁を交わし、「甲子園でも頑張って」とエールを送った。高部は「いろんな球に対応してきて、本当にいい打者だと思った」と佐藤をたたえていた。「この日のためにやってきたので悔しい思いはある。でも、この1年は高部対策をやってきた。悔いはない」。

最大のライバルとの勝負に、持てる力をすべてぶつけた。

 この日は1学年下の福田大斗投手(2年)が先発し、佐藤は救援に備えて待機した。25日の準決勝・加藤学園戦では血まめができた状態で9回2失点完投。9回には足をつるアクシデントにも見舞われながらも続投した。春はコンディション不良で県大会の登板を見送っただけに、今大会は最後までエースとしての責任を全うした。

 進路については大会前から変わらず「プロ一本」と改めて明言した。大会期間中は複数球団のスカウトが視察。この日、視察した阪神・吉野スカウトは「コンタクト率が高い。力もあるし、脚力もある。投げてもあれだけ投げられる肩がある。将来性は魅力」と打者としての資質を高く評価した。

 1年時から度重なる故障を乗り越え、昨年のセンバツでは公式戦初登板も経験した佐藤は、「本当にこの菊川に入学してよかった。

仲もいいですし、最後に集大成というか、本当にいいチームになりました」。仲間への感謝を胸に高校野球に区切りをつけ、次はプロの夢へ歩みを進める。

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