◆第108回全国高校野球選手権西東京大会▽決勝 八王子実践1―0創価(26日・神宮)

 八王子実践が創価を下して春夏通じて初の甲子園出場を決めた。7回1死一、三塁で7番・荒木孝介が中堅へ犠飛を打ち上げ均衡を破り、1点を守り切った。

2019年から指揮を執る河本ロバート監督(40)は八王子実践から亜大を経て、米大リーグ・ドジャースとマイナー契約し、帰国後もBCリーグ・新潟、台湾・ラミゴ、四国IL・徳島と渡り歩いた異色の経歴。夢の甲子園でタクトを振るう。

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 ロバート監督は亜大4年だった2007年秋、“幻のドラ1”だった。189センチ、86キロの恵まれた体から繰り出す直球が魅力の本格派右腕で、ケガもあって大学で本領発揮はならなかったが、4年秋のリーグ最終戦で青学大を相手に1失点完投。有終の美を飾った。

 この“未完の大器”の潜在能力に早くから注目していたのが、ドジャースだった。NPB球団からアクションがない中、スカウトが東京・西多摩郡の亜大グラウンドへ足しげく通い、熱心に視察。米国からも幹部クラスが訪れ、将来性を見定めてきた。

 リーグ戦終了後、国内5球団が調査書を提出し、1位指名を打診した球団もあった。だが「お金じゃなくて夢を取りたい」という本人の意志は強く、各球団とも指名を見合わせ、ドジャースとマイナー契約を結んだ。ドラフト指名の誘いを断ってまで夢に挑戦するケースは、2007年当時としては極めて異例だった。

 メジャーリーグで活躍することはできなかったが、自己最速は156キロを計測。

日本の独立リーグや台湾プロ野球など、さまざまな野球を体感したことが現在、指導の礎になっていることは想像に難くない。ロバート監督が甲子園の夢舞台でどんな采配を見せるのか、楽しみでならない。(編集委員・加藤 弘士)

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