◆第74回中京記念・G3(8月16日、中京競馬場・芝1600メートル、良)

 サマーマイルシリーズ第3戦、第74回中京記念・G3は16日、中京競馬場で行われ、コースレコードでラヴァンダ(岩田望)が重賞2勝目を飾った。

 一瞬のチャンスを逃さなかった。

内枠を利してロスなく運んでいたラヴァンダは、4角から外を狙った。直線、残り300メートルで周囲がクリアになると、エンジンが点火。岩田望のアクションに応え、ひと追いごとに伸びた。内から迫ったミニトランザットや、外から伸びたサトノシャイニングも問題にせずコースレコードで昨年のアイルランドT以来となる重賞2勝目をつかんだ。

 勝利のカギは進路取りだった。岩田望は「中京は内が悪くなっているので、外に出したかった」と思案していた。だからこそ、4角で進路を見つけると、“さあ行くぞ”とばかりに左ムチを一発入れて馬を鼓舞。馬群をさばき、広いところに出せた時点で勝負あり。「馬群は良くない馬。外に出せば必ず伸びると信じて追った結果です」と胸を張った。課題を克服した会心の勝利に、検量室前では馬上で両こぶしを握り、満面の笑みをみせた。

 この日のように、牡馬が相手でも強いパフォーマンスができる一方で、昨年のマイルCSで16着に大敗するなど、もろい部分もあった。

21戦中18戦でコンビを組んできた主戦は「ポテンシャルの高い馬ですし、もう一個上の舞台で何とかいい勝負をしてほしい」と今後への期待を口にした。

 中村調教師は「理想的なレース運びだったと思います」と人馬をたたえた。ここ2戦は8、7着とひと息の結果が続いていただけに、安どの表情で出迎えた。今後もマイル路線を歩むかは未定だが、秋の大舞台が視野に入る。「G1では完璧にはね返されていますから。結果が出るようにやっていきたい」と指揮官は気を引き締めた。夏の激闘を制した5歳牝馬が、充実の秋を狙っていく。(山下 優)

 ラヴァンダ 父シルバーステート、母ゴッドパイレーツ(父ベーカバド)。栗東・中村直也厩舎所属の牝5歳。北海道新冠町・森永聡氏の生産。通算成績は21戦4勝。総獲得賞金は2億2221万円。

主な勝ち鞍は25年アイルランドトロフィー・G2。馬主は森永聡氏。

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