女優の酒井美紀が10日、都内で行われた舞台「Mother~特攻の母 鳥濱トメ物語~」(東京・シアターH、10月21~25日)の取材会に出席した。

 大東亜戦争末期の時代に特攻隊員から“母”と慕われた鳥濱トメの半生を描いた作品。

当時、特攻隊員たちが出撃前に連日訪れた軍指定食堂「富屋食堂」を舞台に人間模様を描いた。鳥濱トメ役で主演を務める酒井は過去に同作を観劇したといい「素敵な作品で、トメさん(のこと)も伝えていかなくてはならないと思っていました」と振り返った。

 トメさんについて「一人一人、自分の息子という思いの中でこの食堂を営んでいたのではないか」と役柄への解釈を明かした。戦争体験者が減っていることにも触れ、「演劇の力には、そういったものを伝承していく役割があると思っています」と力を込めた。役作りに向けて「トメさんがどういう思いでいたんだろうということは100%理解できないかもしれない」としながら、「できるだけそれに近い、そして自分の息子のように皆さんのことを大切にする、その辺りをもっともっと形にしたい」と語った。

 プロデューサー兼警察署長役を務めるお笑いコンビペナルティ」のワッキーとは過去に舞台で共演している。酒井は「すごく熱い方なんですよ。情熱があふれ出ているような方」。舞台袖からワッキーの芝居を見ていた際には「だんだん涙が出てきちゃって。次に私の出番があるんですけど、『まずい』って思うぐらい」と感情を揺さぶられたという。今回の出演オファーにもワッキーの熱意を感じたといい、「お人柄も熱いんですけど、芝居も情熱のみなぎっている方」と信頼を寄せていた。

 取材会には共演の松本明子、ワッキーと演出・脚本の藤森一朗も出席した。

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