落語家の春風亭一花(春風亭一朝門下)が21日、東京・上野の鈴本演芸場で真打ち昇進披露興行を行った。単独真打ち昇進は兄弟子の春風亭一之輔以来で、女性初の単独抜てき真打ち昇進。

口上には師匠・一朝、落語協会会長の林家正蔵日本テレビ系「笑点」メンバーの林家たい平ら豪華な顔ぶれがずらり。たい平は口上で「大きな、大きな大輪の花を咲かせると思います」と一花の飛躍を願った。

 たい平は、一花と出会った当初のことを振り返った。「前座で入ってきたときに実に素朴そうな少女。『どこの生まれ?』って聞いて、『東京』ですって言われ、すぐに謝りました。雨の日、長靴を履いてきました。東京ではどこでも売っていなそうな、栃木のコメ兵でしか売られていなそうな薄紫色の見たこともないような長靴でした」と明かし、会場は大笑いした。

 一花が25年、3年連続3回目の本戦出場でNHK新人落語大賞に輝いた時のエピソードも振り返った。「楽屋に行って『頑張るんだよ』と励ましたら、『今、緊張しているので来ないで下さい』と拒否されました」と笑いを誘い、「どんな花が咲くか楽しみにしましょう。みなさま、肥料を与えてください。日の光を与えてください。足を運んで一花の落語を見てもらうことが一番です」と力を込めた。

 2013年に一朝に入門した一花。18年に二ツ目昇進した。25年、3年連続3回目の本戦出場でNHK新人落語大賞に輝いた努力家だ。単独真打ち昇進は、一花の地道に努力を重ねる姿勢を見守った一之輔の推薦で実現にいたった。

 一花の大初日。何としても実現させようと、落語協会と同所が力を合わせた。台風25号が接近する中、昼の部が休席となり、開場時間は開演の4時間前にあたる午後1時に変更。異例のスケジュールで無事に幕が開いた。台風による影響で来場を辞めた観客の未使用前売り券については払い戻しも対応する。

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