◆米大リーグ ア・リーグ地区シリーズ第5戦 ガーディアンズ2―0Wソックス(10日、米オハイオ州クリーブランド=プログレッシブフィールド)

 両軍2勝2敗のタイで迎えたシリーズ第5戦。村上宗隆内野手(26)は無念の4打数4三振で終わり、ホワイトソックスは3連敗で敗退した。

村上はプレーオフ通算7試合で27打数3安打、打率は1割8分5厘に終わった。3年連続100敗から再建の切り札として期待されたメジャー1年目に、日本人新人最多の35本塁打を放ってチームを牽引。プレーオフ進出を果たしたが、地区シリーズ第5戦に終戦となった。

 試合後の記者会見の冒頭で、敗将ベナブル監督は敵軍を祝福した。「まずは、ガーディアンズにおめでとうと言いたい。今年は本当に厳しい戦いだった。最後まで接戦だったが、彼らは勝ち取った。ボート監督とチームのみなさん、おめでとう」。その表情は普段と変わらず、温厚だった。

 6回2死満塁で、ガ軍は先発ウィリアムズから左腕サブロウスキにスイッチ。村上は三振に倒れた。米メディアから、今季大リーグ最多の代打50打席に立ち、最多の12安打を打っている右打者のグリチェクを出すことは考えたか、という質問が出たが、指揮官は「ムネに代えて? ノー。

ゼロだ」と答えた。結果として得点を生み出さなかったが、村上への100%の信頼は揺るぎなかった。

 ガーディアンズ投手陣の前に、ポストシーズン9イニングで史上最多の21三振を喫した。第4戦でのワースト記録19三振を、次の試合で塗り替えてしまった。

 「追いかけるというより、ゾーン内で攻撃されて空振りしたという方が近い。ボールを前に飛ばすため必要な力が足りなかった。結局のところ、ボールをインプレーにできるかどうか。彼らは本当に(投球が)うまい。ギャビン(ウィリアムス)はこれまで見た中で最もキレのある動きを見せていた」と、相手に脱帽した。

 あと「1勝」で次の舞台には届かなかったが、3年連続100敗軍団をプレーオフに率いた。総年俸リーグ26位のスモールマーケット球団が若い選手を育て、リーグ最多本塁打、リーグ最多得点を誇る強力打線に成長。村上というキーマンを経て、台風の目となった。

敗戦後のクラブハウスでは、選手に「メジャーリーグで過ごした年月の中で、今年ほど楽しいことはなかった。選手たちの個性、チームの性格も。君たちが毎日グラウンドに出て戦い、正しいやり方で物事に取り組んだからだ」と伝えた。

 「当然、失望していますし、勝ち進めなかったことは辛い。満足しているわけではない。でも来年さらに上を目指すために何が必要なのかが、より明確になった」と、ベナブル監督。来季はもうミラクルではない。今季の経験を糧に、Wソックスは更に上を目指す。

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