サッカー専門誌フランス・フットボールが選定する年間最優秀選手「バロンドール」の授賞式が、英国のロンドンで現地時間26日に行われ、ドイツ1部バイエルンのイングランド代表FWハリー・ケイン(33)が初受賞した。イングランド出身選手の受賞は、2001年のFWマイケル・オーウェン以来25年ぶりとなった。

ケインはゲルト・ミュラー・トロフィー(最多得点者賞)も同時に受賞した。

 念願の受賞を果たすとトロフィーを元ブラジル代表のロナウド氏から受け取った。受賞スピーチでは「ロンドンで受賞できることは私にとって特別です」と同賞の創設70周年を記念してパリではなく、今回は地元のロンドンで受賞式が開催された“縁”に恵まれたことを強調した。

 さらに「皆さんのおかげで人間として、選手として成長できました。特別な1年でした」と周囲のサポートに感謝し、W杯、クラブで活躍できたことを改めてかみしめた。

 ケインは昨季、リーグ戦31試合で36得点を記録し、2位のドイツ代表ウンダブ(19得点)にほぼ倍の差をつけて得点王を受賞。欧州CLでも13試合で14得点と驚異的なペースでゴールを取り続け、クラブと代表を合わせて公式戦73得点を奪った。33歳になったが、ゴールへの嗅覚は年を追うごとにすごみが増している。

 北中米W杯ではチームのエースとして引っ張り、6得点で3位入りに貢献した。W杯で優勝したスペイン代表のFWヤマル、MFロドリもバロンドールの候補だったが、最後は個人で圧倒的な成績を残したケインが受賞。トットナム時代にはタイトルに縁がなく、“不運なエース”とも呼ばれた世界最高峰のストライカーが、ついに世界最高の存在として認められた。

◆2000年以降のバロンドール受賞者

▽00年 フィーゴ(ポルトガル)

▽01年 オーウェン(イングランド)

▽02年 ロナウド(ブラジル)

▽03年 ネドベド(チェコ)

▽04年 シェフチェンコ(ウクライナ)

▽05年 ロナウジーニョ(ブラジル)

▽06年 カンナバロ(イタリア)

▽07年 カカ(ブラジル)

▽08年 C・ロナウド(ポルトガル)

▽09年 メッシ(アルゼンチン)

▽10年 〃

▽11年 〃

▽12年 〃

▽13年 C・ロナウド(ポルトガル)

▽14年 〃

▽15年 メッシ(アルゼンチン)

▽16年 C・ロナウド(ポルトガル)

▽17年 〃

▽18年 モドリッチ(クロアチア)

▽19年 メッシ(アルゼンチン)

▽20年 新型コロナウイルスの影響で選出なし

▽21年 メッシ(アルゼンチン)

▽22年 ベンゼマ(フランス)

▽23年 メッシ(アルゼンチン)

▽24年 ロドリ(スペイン)

▽25年 デンベレ(フランス)

▽26年 ケイン(イングランド)

 ◆ハリー・ケイン 1993年7月28日、ロンドン生まれ。

33歳。2004年に11歳でトットナムの下部組織入り。12年8月にニューカッスル戦でプレミアリーグ・デビュー。14―15年シーズンでリーグ21得点を挙げて以降、トットナムで9年連続15得点以上をマーク。23年夏にバイエルンに移籍。イングランド代表には15年から選出され、18年ロシアW杯から主将。得点王はプレミアリーグとブンデスリーガで3度、欧州CLと欧州選手権で1度。188センチ、86キロ。

 ◆バロンドール 1956年にサッカー専門誌「フランス・フットボール」が創設。当初は欧州の年間最優秀選手賞だった。2010~15年は国際サッカー連盟(FIFA)最優秀選手賞と統合され「FIFAバロンドール」として表彰。16年から提携が解消され、別々に選ぶ形に戻った。

現在は最終候補30選手の中から日本人を含む世界中の記者による投票で、その年に最も活躍した選手に贈られる。賞の名前はフランス語で「黄金のボール」を意味。今年は賞の創設70周年を記念して、初代受賞者で、ロンドン近郊のブラックプール等で活躍したスタンリー・マシューズ氏に敬意を表する形でロンドンで行われた。

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