コロナ禍をきっかけに再燃したものといえば、キャンプの人気です。密を避けられて、リフレッシュできるとあって、グループから一人(ソロ)まで幅広い層が楽しんでいるのはご存知の通り。
キャンプで一番楽しいのが、やっぱり開放的な屋外で食べるキャンプ飯。ぶっちゃけカップラーメンですらアウトドアだと最高に美味しく感じられるものですが、キャンプに慣れてきたら、より美味しいキャンプ飯を楽しみたいところ。
そこで今回は、料理初心者でもできる“簡単キャンプ飯”を、プロのアウトドア料理家のみなくちなほこさん(※)に教えてもらいました。キャンプをより深く楽しむための絶品アウトドア料理を5つご紹介します。
※みなくちなほこ……フードコーディネーターとして、スイーツからアウトドアまで、身近にある食材で作れる料理を幅広く紹介。各メディア、ワークショップなどで活躍。著書に、『THE BBQ BOOK プレミアムなアウトドアレシピ』(マリン企画)など料理の著書を多数出版
必要なのは、鍋とフライパンのみ!

料理を作るとなると、調理道具や調味料が増えることを不安に思う人も多いと思います。しかしご安心あれ。今回、使用するのは鍋とフライパンのみ。どれもお手軽なのに映えて、美味しく、お酒とも合う料理ばかりです。それでは早速レシピを紹介しましょう!
揚げ焼きだからカンタン!「ちくわの磯部焼き」

まずは居酒屋の定番メニュー、ちくわの磯部揚げならぬ、“磯部焼き”。キャンプで揚げ物は大変ですが、こちらは揚げ焼きで作るレシピ。そのため、少ない油で調理が可能です。さらに、出発前に仕込みを終わらせておくことで、現地では焼くだけでOK。
材料(1人分)
・ちくわ……4~5本
(A)
・天ぷら粉……大さじ2
・青のり……大さじ1/2
(B)
・水……大さじ2
・サラダ油……大さじ1
作り方
1.ちくわは1cmの斜め切りする。
2.出発前にチャック付きビニール袋に 1と(A)を入れて混ぜ合わせておく。
3.焼く直前に(B)を加えて混ぜる。
4.スキレットを熱してサラダ油を入れてよくなじませ、3を入れて揚げ焼きにする。
辛ラーメンで人気の韓国料理「プデチゲ」ができる!

キャンパーの間で重宝される袋麺を使って、韓国の人気鍋「プデチゲ」がすぐ作れます。鍋の中に袋麺と食材を入れて煮込むだけなのに、その味は何十倍にも跳ね上がる絶品料理です。
今回は人気の辛ラーメンを使用。インスタント麺のややジャンキーな味わいに、野菜の味が染み出し、そこにキムチの甘辛さとチーズのコクが合わさることで普段の袋麺が一級の料理に。「辛いけど旨い!」とついつい呟いてしまうこと請け合いの一品です。
材料(1人分)
・辛ラーメン……1袋
・ソーセージ……2本
・もやし……軽くひとつかみ
・白菜キムチ……大さじ2
・コチュジャン(なくてもOK)……小さじ1
・スライスチーズ……1枚
作り方
1.鍋(クッカー)に乾燥麺を割って入れ、袋の表示の量だけ水を注いで火にかける。
2.沸騰したら付属のスープとかやく、浅く切り込みを入れたソーセージともやし、コチュジャンを溶かして入れて表示通りの時間煮る。
3.白菜キムチとスライスチーズをトッピングする。
鍋キューブで作る「きのこの炊き込みごはん」

キャンプで米料理はハードルが高い…と敬遠していた人にこそ試してもらいたいレシピがこちら。「きのこの炊き込みごはん」です。作り方は超簡単。
材料(1人分)
・米(無洗米)……1合(180cc)
・水……200cc
・鍋キューブ(鶏だしうま塩)……1個
・ベーコン……1枚
・まいたけ(またはしめじ)……1/2パック
・しいたけ……1個
作り方
1.ベーコンは細切りに、まいたけは小房に分け、しいたけは薄切りにする。
2.クッカーに米と(1)を入れ、砕いた鍋キューブを入れてよく混ぜる。
3.蓋をして火にかけ、沸騰したら弱火で10分ほど加熱し、火からおろして10分蒸らす。
※火にかける時間は好みの硬さに合わせて調整ください。
※炊き上がってからバターを加えても美味しいです。
ホワイトソースが味の決め手!「BBQチーズフォンデュ」

続いては定番キャンプ飯の一つ「チーズフォンデュ」のアレンジメニュー。BBQで焼いた肉や野菜、パンなどをディップしながらいただきます。ポイントはチーズに加え、ホワイトソースを入れること。これにより、チーズ特有の臭みが打ち消され、味の奥行きも出ます。今回は豊富に食材を揃えていますが、ディップする食材はなんでもOK。
材料(1人分)
・ピザ用チーズ……1カップ
・ホワイトソース……2パック(140g)※「ハインツちょっとだけホワイトソース」が使いやすくておすすめ
・ブラックペッパー……適量
・好みの食材(ブロッコリー、にんじん、からあげくん、食パン)……各適量
作り方
1.スキレットにピザ用チーズとホワイトソースを入れて混ぜ、火にかける。
2.グツグツしてきてなめらかなチーズソースになったら、ブラックペッパーを振り、焼いた野菜などをつけながら食べる。
まるでクラムチャウダーのような「から揚げミルク鍋」

最後は、これからの寒い季節にピッタリな鍋レシピです。牛乳と味噌を掛け合わせることで、ワンランク上の鍋に仕上がります。これ一つで、肉から野菜までバランスよく取れるのも嬉しいポイント。気になる味わいですが、味噌+牛乳で、まるでクラムチャウダーやクリームシチューのような洋風感が漂う鍋になります。
材料(1~2人分)
・カット野菜(大根、にんじん、白菜など)
・冷凍鶏のから揚げ……4こ
・細ねぎ(小口切り)……適量
・だし入りみそ汁(インスタント・生みそタイプ)……3杯分
・牛乳……200cc
・水……約300cc
作り方
1.大根と人参はピーラーで薄く縦長に削ぐ。
2.鍋にインスタントみそ汁(の素)と水(約300cc)を入れて煮立てる。
3.鶏のから揚げを加えて加熱し、溶けて煮えてきたら牛乳を加える。
4.沸騰直前になったら 1の野菜を加えて2~3分煮て、火が通ったら小口切りにした細ネギを散らす。
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今回紹介した料理は、ソロでもファミリーでも幅広く活用できるものばかり。ぜひ今年の秋~冬キャンプで作ってみてください。
(レシピ監修◎みなくちなほこ 文◎編集部)