3月に入って、1日に「東京マラソン」、8日には「名古屋ウィメンズマラソン」、そして金曜からの三連休も各地でマラソン大会が開催されますが、ランナーの楽しみの一つとなっているのが「給食」。
コース上で準備されている軽食・補給食のことを言います。

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提供:「©東京マラソン財団」

現場の調整は至難の業!

実は、この給食物が「フードロス」の課題も抱えているという事で、まずはその現状を、東京マラソン財団・競技運営部長の関谷知恵さんに伺いました。

一般社団法人 東京マラソン財団 競技運営部長・関谷知恵さん

多く余っちゃうという意味だと、やっぱり天候によるのかなと思います。3月の大会だと、東京マラソンもこの前は天候に恵まれたんですけど、雪の日もあったりするので・・・なかなか読めないというところはあるんですが、余った給食物の方はフードバンクに寄贈させていただいております。賞味期限が長いものについては、私たちの財団で開催しているもう一つのイベントで使用しております。
(給食物は)おもてなしというところもあるんですが、それ以外に、フルマラソンを完走していただくための水分と、糖分ですとか塩分などの補給も運営側として必要なものだと考えています。

せっかく準備しても、当日の天候に左右されて余ってしまう事もあるようです。

今年の東京マラソンで用意された給食物は、干し梅・バナナ・チョコレートといった王道のものから、人形焼き・東京ばな奈・雷おこしといったご当地ものまで、様々な給食物が揃いました。
大きな大会では実際に用意する補給食の数も数千個単位!現場の調整は至難の業なんです。

マラソン大会、余った給食はどこへ?これからは器も食べる時代?
提供:「©東京マラソン財団」

では、余るなら最初から減らせばいいのでは?という疑問も浮かびますが、ランナーの大事な栄養補給の役割、さらには過酷な長距離レースで「完走率を支えるメンタル効果」の意味合いもあるので十分な個数を準備することは欠かせないんだそうです。

給食物を口にしないランナーも、「そこに食べ物がある」という安心感があるだけで、リタイア率が下がるという見方もあるほど!確かに、心が折れそうなレース後半で給食物があると、励みになりますよね。
運営側は、当日の気候や、前年の売れ具合、配置場所など、工夫して各所に配置をしているそうです。

器も食べてごみ削減へ

「フードロス」を減らすのはひとつ課題となっているんですが・・・マラソン大会のゴミ対策の1つとして新たな動きも出ていました。
それが「容器ごと食べてしまえ!という取り組みです。一体どういう事なのか?詳しいお話を、丸繁製菓・代表取締役社長の榊原 勝彦さんに伺いました。

株式会社 丸繁製菓 代表取締役社長・榊原勝彦さん

弊社はもともとアイスクリームのモナカ、皮の部分の製造をさせていただいておりまして、「あれ、もしかしたらアイスモナカ、お皿として使えるんじゃないかな」っていうところから着眼しまして、弱点である耐水性、強度というところを補填した商品を作ることによって、ごみの削減に繋がるようなことができるんじゃないかなというところがきっかけになってますね。
マラソン大会だとかで、サイズを小さくすることによって、少ない量で栄養が取れるようにするだとか・・・そういった形を取っていけばランナーの方でも食べていただけるかなと思いますし、意外とお腹に入ってから水分を吸って満腹感を得られるという特徴もありますので、少量で満腹感を得られるにはいいかなと思いますし、カロリー的にある程度の栄養を取りながら走ることができるんじゃないかなと思います。

お皿も食べてしまえば、ゴミも出ないし栄養も取れる!一石二鳥なんです。

マラソン大会、余った給食はどこへ?これからは器も食べる時代?

そもそも、この食べられる容器「e-tray(イートレイ)」はアウトドアイベントでの「ゴミ削減」を目的に開発され、大会がコロナで中止になってしまったものの、過去には、東京のマラソン大会で使用予定だったそうです。
現在もマラソン大会での導入も引き続き検討しているという事で、補給食と一緒に沿道で見かける日も近いかもしれませんね!

容器自体に味もついていて、味の種類は5種類!お皿以外にもコップやスプーンお箸の展開も。
そのため、食べるものによって器の味を選ぶ食べ合わせ、飲み合わせの楽しみも増えるそうなんです!

マラソン大会、余った給食はどこへ?これからは器も食べる時代?

例えば、スイーツ×むらさき芋味、焼きそば×とうもろこし味、日本酒×エビ煎味!?(日本酒が染みたお煎餅のようでおつまみに最高なんだとか。)

食べられる器、フードロスにならないためには

一方で、この器を食べなければ、再びフードロスに繋がってしまうのではないか?と思ったので、その疑問を丸繁製菓の榊原さんにぶつけてみました。

株式会社 丸繁製菓 代表取締役社長・榊原勝彦さん

人それぞれ食べられる量も違いますし、好みも違うと思うので、一概にすべての利用者様に対してパーフェクトに食べていただけるっていうのはやっぱり難しい課題ではありますけれども、あくまで「お皿までおいしく食べていただいてごみを減らす」という前提で商品設計してますので、そういったところで言えばサイズだとか、よりおいしいお皿だとか容器を作ることによって積極的に食べていただく。または容器に栄養みたいなところも付加させていくと、積極的に食べる動機にはなると思うので、何かそういった食べていただける動機づけをこの容器に付けられたら、もっと残されないように、残さないようにご利用いただけるんじゃないかなと思っています。

大会を通して、ランナーや観客の皆さんが「進んで食べたくなる動機づけ」や工夫が必要ということです。

このような新しい取り組みを行えば、沿道の給食物(エイドステーションの食べ物)にも関心が集まり、より食べてみたくなる=フードロス削減に繋がるかもしれません。

ゴミ削減と、フードロスをも助ける存在になるか、マラソン大会での活躍にも期待したいですね。

(TBSラジオ『森本毅郎 スタンバイ!』より抜粋)

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