TBSラジオ「コシノジュンコ MASACA」毎週日曜夕方5時から放送中!

尾崎裕哉さん(Part1)

1989年東京都生まれのシンガーソングライター。2歳の時に父・尾崎豊が死去。

その後15歳までアメリカで過ごした後、2016年にDigital 1st Single『始まりの街』をリリース。2020年10月に1stフルアルバム『GOLDEN HOUR』を発表し、フルオーケストラとの競演や弾き語りワンマンツアー「ONE MAN STAND」など、多様なスタイルで日本全国でライブ活動を行っています。

父親から声を「襲名」しました~尾崎裕哉の画像はこちら >>

JK:先日初めてワンマンライブを見に行かせていただきました! カッコよかった~(^^)三井ホールってわりに大きいけど、たった1人ぼっち! すごくびっくりしました。

尾崎:ありがとうございます。

JK:最初キーボードで弾くから、マルチだなあって。ギターを弾くのは聞いてたけど。

尾崎:基本ギター1本で全国を回るっていうコンセプトだったんですけど、東京公演が千秋楽で唯一ホールだったんですよ。他はちっちゃいところを一杯回って、武者修行するっていうのがコンセプトだったんです。東京だけ環境が違うから、がんばんなきゃ!と思って。でも僕が一番驚いたのは、コシノさんが来てくれるっていうこと。

JK:えっ、本当に??

尾崎:お食事会で初めて会って、親しくさせていただいていて。それも突然ですよ!

JK:そう、森田さんの紹介でね。

真矢みきさんと衣装合わせしてて、「この後何もないから、カニ食べに行こう!」ってことになって(笑)

尾崎:こんなフットワーク軽くいらっしゃるなんて誰も思わなかった(^^) 友人が2人きますってことしか言われてなくて。いやマサカ! 入っちゃいけない部屋に入ったのかなと思って、ドア閉めちゃいました。

出水:それが初めましてですか?

尾崎:そうです。もう緊張しちゃって・・・まさかこんなフランクな方だとは思ってなくて! すごく優しく接していただいて、それだけで涙(ToT)

JK:そこからライブに行ったりして。私、お父様の尾崎さんのことはよくわからないんですよ。声が似てるとかいうのもわからなくて、まっさらで見てるから、別に何の先入観もないんですよ。とにかくチャーミングで頭がよくて、マルチだなあって思った。よく1人でもつなあって!

尾崎:1人でもたせられました??(^^;)

JK:大丈夫! みんな退屈してない。ノッてたもの。新しい出発だなあと思った。

尾崎:50~100人規模のライブだとみんなの顔が見えるんですよ。ライブやってても、みんな楽しんでるなぁってわかるんですけど、500人ぐらいになるとわからなくなるんですね。

ちょっと不安はあったんですけど。本当にうれしいです。

出水:お父様の尾崎豊さんと声がそっくりと言われますが、声の遺伝って自分でも感じる部分はありますか?

尾崎:そうですね・・・自分でも似てるなって思った瞬間があって。10~12歳の時に尾崎豊しか聴いてなかった時期があったんです。それで尾崎豊になりたかった。父親がミュージシャンだったことは知っていたので、父親捜しとして彼の曲を部聴いてみようと思って、聴き始めながら真似てみたんです。そしたら自分の声か、スピーカーの声かわからなくなって。

JK:えっ、わからなくなった?

尾崎:その瞬間から、逆に歌うのが楽しくなって。練習というか、何事も物真似から始まるじゃないですか。それで父親の楽曲72曲を全部コピーして。父親が僕の中では原点になっています。

JK:「まなぶ」っていうのは「まねる」ことから始まるのよ。

絵でもデッサンってあるでしょ。まずそっくりから描くこと。歌も一緒。真似ることから学んでいくのよ。でも声の跡継ぎってあるじゃないですか。私たちもそういう話してたの。尾崎さんの声を継いでいく。だから「声の襲名式」をしたらいいんじゃない?とか言って。じゃあ私は裃を作るわ、とか(笑)

出水:好き勝手言ってたんですね(^^;)

尾崎:僕のプロデューサーはもともと父親のプロデューサーをやっていた方で、「いつか僕に息子ができたときに『尾崎豊を襲名します』みたいなことをしたい」って言ってたんですって! 意外とみんな考えてること近いですね。

JK:面白いわよね! あの時も、紙の裃を作りましょう、とかいろいろ言ってたのよ。やりましょう!

父親から声を「襲名」しました~尾崎裕哉

出水:ミニアルバム『Behind Every Smile』は前作から1年ぶりのリリース。結構じっくり制作した1枚なんですね?

尾崎:もともと曲は決まってたんですけど、コロナ禍もあってリリースするタイミングも難しくて・・・ちょうど1年ぐらいがいいよねってことで今回リリースしました。

コロナ禍でいろんな人の表情を見てきたなと思って・・・笑顔ひとつ取っても含み笑いだったり、心からの笑みだったり、わざと顔を張ってみたり。いろんな笑顔の裏側の感情を切り取ってみようということで、純粋なラブソングだったり、希望の曲もあれば、涙を拭った後の笑顔だったりとか。コロナ禍のために書いた曲でもあります。

JK:うん、いろんな笑顔がある。素直でいいですよね。みんなそれぞれに思いがあって、みんな違うから。あなたの思いがちゃんと形になったわね。

尾崎:自分が生きてる中での出来事や思いを、日記のように書いていくのが僕のスタイルなので。

JK:それが伝わりますよね。素直に伝わります! さだまさしさんも言ったじゃない、「歌って“うったえる”んだ」って。気持ちを訴える。思いを訴える。

尾崎:ああ! いいですね! さださん素敵です!

出水:来年予定されているライブはどんな内容ですか?

尾崎:本当に久々のバンド編成なんですよ! これまでは僕とドラムとキーボードのトリオ編成は何度かやったんですけど、4~5年ぶりのフルバンド編成なので・・・

JK:気分いいでしょ?(笑)

尾崎:何が一番楽しみかって、楽ができる! ずーっと1人だったんで(^^;)1人でパソコンを同期したり、キーボードやったり、ギターやったりMCやったり・・・ずっと1人なんですよ。休憩もほとんどないですから。だから僕が演奏しない時間とか作りたいなと思って(笑)ずーっと音楽だけ演奏して、バンドに働かせる(^^)JBみたいな感じで、その間踊るとか(笑)

JK:新たな余裕ですね!

尾崎:はは(笑)でも、去年だしたアルバムとか今回のミニアルバムのツアーができてなかったんですよ。だから自分の世界観とかオリジナル楽曲を中心に構成したライブをやりたいなと思っています。

OA曲
M. Lighter / 尾崎裕哉

編集部おすすめ