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9月4日(日)放送後記

平原綾香さん(Part 1)

1984年、東京都出身。洗足学園大学ジャズコースに入学後、2003年に作曲家ホルストの管弦楽組曲「惑星」第4楽章の第4主題の旋律に日本語の歌詞をつけたシングル「Jupiter」でデビュー。

圧倒的な表現力と歌唱力で多くの人々を魅了し続け、声優やミュージカル女優としても活躍しています。

出水:お二人の接点は3.11のチャリティコンサートですよね?
平原:多分、私が一方的に話しかけた記憶があります(^^;)「平原綾香って言います! 歌手をしています!」って。

JK:すみません、もう私疎くって(^^;) 私もよみうりホールで一方的に歌を聴かせていただいてました。でもつい最近もばったりお会いしてね。渡辺俊幸さんとも仲が良かったから、今だわ!と思って。

平原:ね、ゲストとして呼んでいただけるなんて! ジュンコさんの日めくりカレンダーを毎日めくってるんですけど、そこにも「目の前のことが大事」ってありましたね。一番好きな言葉が「センスがあればできる」。この言葉がささっちゃって。

JK:センスって見た目のことをいうけど、目に見えない感覚的なことなのよ。その場の状況判断ができるってこと。瞬間的に判断して、行動するかしないかでセンスが決まる。

平原:そうなんですよ! 音楽もそうで、次の1小節何をするか、2小節目に何をするかは瞬間瞬間で選んでいかなきゃいけない。

そういう時にセンスがあったほうが上手くいく。失敗することもあるけれど、そこから学ぶことで磨かれていくんじゃないかなあって。「センス」って言葉はファッションだけじゃないんですね。

出水:渡辺さんのコンサートの話が出てきましたが、平原さんはさだまさしさんとも懇意にお付き合いしてますよね。

平原:父がサックスプレイヤーで、さださんと同郷で、同い年。

JK:あらそう! もうお父さんですね(^^)

平原:さだパパって呼ばせていただいてます(笑) 父の友人なので、父が出るさださんのコンサートに行って挨拶したのが中学生のころ。なので、「大きくなったなあ」って言われます。父もこの間亡くなってしまったので、さださんも「俺がお父さんだと思ってがんばれ」と言ってくださって・・・そういう意味では、今回の渡辺さんのコンサートにさださんと一緒に出演できるのは嬉しいです!

出水:平原さんの「Jupiter」は100万枚のミリオンセラーを記録し、日本レコード大賞新人賞など数多くの賞を獲得しました。ジュンコさんも歌ってるんですよね?

JK:神楽坂女声合唱団で、今度「Jupiter」を歌うんですよ! 難しいったらありゃしない! もう何を歌ってるかさっぱりわからなくて、何回歌っても初めてみたいな感じ(^^;)

平原:やっぱり歌い回しというか、言葉のハメ方がややこしいですよね。すみません、私のせいです(^^;)

JK:今日はぜひぶちまけようと思って(笑) みんなが知ってる曲なんだけど、さぁ歌うぞとなったら結構大変!

平原:でもソロじゃなくて、ハーモニーで歌うって難しそう。

JK:ソプラノとメゾとアルト・・・みんな戸惑ってます。ソプラノの人はみんな自分が歌手になった気分で悠々としているけど、私たちは「何?何?」みたいな感じ。

平原:そうなんですよ、真ん中あたりって大変なんです。でもお忙しいのに、練習はどれぐらいなさるんですか?

JK:月3回ですね。もう22年!・・・でも月3回も行ってないや、欠席が多くて月2回ぐらい(^^;)

出水:本番が10月22日、東京オペラシティ・コンサートホールですので! 日付が迫ってますよ!!

JK:平原さんにゲストで出てもらえばよかった(笑)

ミリオンセラーはある朝突然に~平原綾香さんの画像はこちら >>

出水:組曲に日本語の歌詞をつけるっていうのは当時斬新だと思ったんですが、そのアイデアはどこから?

平原:私が大学1年生の時にこの曲と出会ったんです。高校生の時にサックス専攻で音楽学校に通ってたんですけど、大学はジャズ科に行こうと思って。1限目の授業に取っていたのが偶然にもクラシックを聴く授業で、先生がかけてくれたのが偶然にもホルストの「木星」だったんです。

JK:そこで感動して?

平原:もう感動して! ちょうどデビュー曲を探していた時で、これは違うあれは違うと言いながら自分でも作ってみたりして、でもなんかしっくりこなくて・・・ちょうど9.11の2年後で、日本も世界も混沌としている中、少しでも心が温かくなるような曲を歌いたいと思っていたんです。「木星」を聞いた時、もう涙が止まらなくて、ずっと探していた人に会えたような気分になった。これを歌わせてもらえないか、とすぐにスタッフに相談しました。まじめに1限目の授業に出ててよかったです(^^)

JK:その時まだ学生でしょ? 100万枚も売れちゃった学生なんていないでしょ?

平原:どうなんでしょう? でもデビューしたてで、下積みもないし、それがどういうことかもよく分からなくて実感がなかったんですけど、その後の新潟中越地震をきっかけに、大勢の人が「Jupiter」を聞いてくれたんだと認識できて、そこからがスタートでした。

JK:でも音楽一家だから、環境がいいわね。突然ってわけじゃないから。

平原:さださんの歌も小さいころから聞いてましたからね。

耳の英才教育って言うのはあったと思います。でも歌をやりなさいって言われたことはなくて。面白いことを言わないとご飯をたべさせてもらえない、ぐらいのお笑い家族だったんです(^^)

JK:明るそうだもんね! お姉さまも?

平原:姉は3つ上で、歌手とサックスをやっていて、今はロサンゼルスで活動しています。子供2人生んで、お母さんしながらやってます。

JK:サックスって男っぽくない? 今もやるの?

平原:父の影響ですね。今も吹きます。小さい頃も歌の練習はやってこなかったので、サックスの奏法が歌につながってます。肺活量と、横隔膜の使い方は歌と一緒なので。だから肺が人より強い。ずーっと走ってても疲れないんです。

JK:あらそうなんですか! じゃあマラソンにも挑戦したら?(笑)

平原:唯一の自慢が、何もしない時に測ったよりも、運動した後の心拍数が下がったんです。「マラソンのQちゃんと同じぐらい強い心拍数だよ」って。

だから私、長距離だけは得意なんです! 疲れないので、よく「マシーン」って言われました。

JK:じゃあ何曲歌っても平気ですね。

平原:そうですね、疲れたってことはないです。でも、肺がしまってるドレスが着づらくて(^^;)

出水:「平原綾香Jupiter基金」も設立していますよね。これはどのような基金ですか?

平原: 3.11後に何か行動しなきゃ、という思いで2015年に立ち上げたんですけれど、コンサートのチケットを買っていただくと寄付につながるというもので、他にも募金活動をしたり、私が作ったアクセサリーでチャリティ活動をしたり・・・私が作るので、10~13個が限度なんですけど。小児がんで闘う子どもたちやアフガニスタンの医療連合施設だったり、その時に困っている方々に寄付させていただいています。

JK:ファンの方も多いから、皆さん協力してくれるでしょ?

平原:自分のコンサートよりもすぐ売れます(^^)

OA曲
Jupiter/平原綾香

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