TBSラジオ「イモトアヤコのすっぴんしゃん」毎週水曜日よる9時30分から放送中!
7月26日(水)放送後記
イモトが、前回の放送で「映画『怪物』はこれからの人生の指針になる映画」と語った、その真意とは!?
イモト「人のことを想像するのは大事だなって」
イモト:いやー、ところでですけど、先々週の放送でも喋りましたけど、映画「怪物」を皆さん、見たんですかね?どうですか?前回の収録の直前に私は見て。もう本当に面白くて。<最高!これからの自分の人生の指針になる映画になるような映画!>と本当に思ったんですね。

イモト、<映画「怪物」は私の人生の指針になる映画>と思った理由
イモト:ただ、ここから映画のネタバレもあるかもしれないので。。本当のネタバレはしゃべらないですけどね。これから見るという人にとっては、何もない状態で見るのが一番だと私も思うので。いや、映画「怪物」、良かったですよね。前にも言いましたけど、<私の人生の指針になる映画>と思った理由が、一つの出来事に対しての見方というのが、見る人によって角度を変えれば違ってくるというのをこういう表現で、脚本家の坂元裕二さんはするんだっていう。そういう表現ってたくさんの作品でやっているんだけど、その坂元裕二さんの物語の進め方ね。

脚本家・坂元裕二さんの表現について
イモト:私は最初、子を持つ母というのもあるかもしれないけど、前半は安藤サクラさんに感情移入して見ていたから、もう永山瑛太さんの演技にイライラして。子どもが通う学校の校長先生たちにもイライラして。(何この話、どうなっていくの!?)(イライラしかしないじゃん!)って思ってたんですけど!途中からガラッと見え方が変わって。起きてることや出来事はもちろん一緒なんだけど、全然見え方が違うじゃん!みたいな。
イモト:私、特に偏見の塊なんですよ(笑)。思い込みが強い所があるんですよ。1回の出来事で決めつけちゃうんですよ。“このクルマのサングラスをかけているヤツってこうだよね!”みたいな(笑)。そういう決めつけを反省するような映画の内容だったかな。そういう意味で、人生の指針となると言ったんですよね。映画の中で、永山瑛太さんがアメを舐めるところもイライラしたんだけど、まあまあこういう理由があって舐めてたのかって。映画で「?」と思ったことも伏線を回収してくれるしね。やっぱ坂元裕二さんってすごいなって思った。

是枝監督が演出した子役2人の演技にキュンキュン!
イモト:あと、それを演出される是枝裕和監督ね。あの子供2人のナチュラルな演技!なんなの!よくオーディションであの2人を見つけたよね!すごいと思ったよ。

永山瑛太さん&田中裕子さんの演技に、安藤サクラさん視点のイモトがイライラ!
イモト:しかし、永山瑛太さん、ヤバいね!ダメでやばい先生なのでは!?という人間を演じた時の永山瑛太さんって素晴らしいですよね!あんなにかっこよくてイケメンなのに、あの役をやるとマジでダメなやべー奴じゃん!っていう。素晴らしかった!あと、田中裕子さんね!一番の怪物じゃない!?怖かったよ、私。職員室のシーン。安藤サクラさんだけが自分の子どものことで一生懸命になっているのに、校長先生役の田中裕子さんにまったく響かないという。田中裕子さんが目を細めてまったく目を合わさずにカンペをボソボソ読んで。あのシーンは怖かった!ゾッとしたね!私は気持ちが子を持つ母役の安藤サクラだから(笑)。映画館で<いや、だからさっ!>ってイライラして(笑)。田中裕子さんに関しては皆さんとも話したいんですけど、最後の最後までわからないというかミステリアスというか。タバコを吸うシーンとか、カッコよかったよねー。

人も出来事も一面だけではない
イモト:いやでも、人は一面だけではない、出来事もそうだけど。それってみんな分かってはいるけど、実際にできないんだよね。決めつけちゃうというか、短絡的に見ちゃうんだよね。
イモト:特に私のように“表に出る側”の人間は、一つのキャラクターや一つの面で見られがちなんだけど、特にテレビは。それはそれでとてもありがたいことだし、みんなに知ってもらうことはありがたいことなんだけども。それもこの映画「怪物」を見るとまた違うなとも思うし。とにかくおもしろかったですよ。
ラジオネーム「しゅんママ」さん
イモトさんの話を聞いて居ても立っても居られず、すぐ「怪物」を観てきました。近所でやってなかったので高速道路を一時間ほど車を走らせました。誰が「怪物」なんでしょう。考えさせられますね~。是枝監督作品らしい。私が気になったのは安藤サクラさん演じる母の職業が「万引き家族」と同じクリーニング屋さんだったこと。イモトさんは気づきましたか。ラストも映画を観る人に委ねられているような印象を受けました。深く、深く、考えさせられる映画でした。今回映画を観たイモトさんに刺激を受けて一歩踏み出せましたし、背中を押してくれて感謝です。イモトさん、いろんな映画のお話をラジオでしませんか。

怪物はイモトアヤコだった!?
イモト:いやあ嬉しいっ!高速道路で1時間ってなかなかよ!やばいよね。その行動力が嬉しいですよね。映画「怪物」を見た感想を皆さんと共有したくて。話したい映画については、これからもぜひぜひラジオでしていきたいと思います!ちなみに、映画「怪物」を見たという構成作家のイヤスさんはどうでした?
イヤス:僕は「怪物はイモトアヤコだ」ってことを思いました。
イモト:ちょ、ちょっと待ってください(笑)。私、怪物!?

イヤス:二面性、多面性という意味で。イモトさんもいろんな活動をされていて、それぞれメディアによってファンの方のイモトアヤコという捉え方が全然違うじゃないですか。でも肉体的にはイモトアヤコは一つじゃないですか。その多面性の幅やチャンネルは、他のタレントさんより圧倒的に多いように感じます。
イモト:ええー!?嬉しいな!最初、イモトは怪物だって聞いた時はおちょくってるのかなと思ったけど、そういう意味でね。
イヤス:僕らはラジオの仕事をやっているじゃないですか。ラジオの選択肢を、テレビのイモトファンの人にも持ってもらいたいという気持ちを常に持っているんですよ。ラジオもイモトアヤコの魅力の一つなんで。
イモト:なるほどね。たしかに、意識しているわけでも計算しているわけでもなくて。今ラジオをやっている自分も本当だし、でもセーラー服で体を張っている時も本当だし。メディアによって違うかもしれない。
イヤス:テレビだとインパクトが強いので、なかなか新しいイモトアヤコの情報(ラジオなど)を入れるのは難しいのかもしれないけど。

イモト「私は16面くらいある」
イモト:「イモトアヤコのすっぴんしゃん」も7年ですよね。7年続いているわけですから、そうやって続けていくことが大事というか、1人でも多くの方に知ってもらうというか。そうすると、こういう一面もあるんだって知ってもらえるきっかけにもなるし。ただ、テレビとラジオだけでもないし。私は16面くらいあると思ってるんです、自分で!(笑)。ウラでもオモテでもなく、グレーでもなく、16面くらいあるんじゃないかな。ある種、人によって変えているところもあるかもしれないなという。

イモト「一面だけを見るのはどうなのかな、人のことを想像するというのは大事だなって」
イモト:それが前までは悪いことだと思ってたんですよね。人によって態度を変えているわけだから。オードリー若林さんのエッセイを読んだことがあって変えてもいいんだと思って。前にバービーさんも言ってましたけど、その時の体調やその日の気分など相手によって自分が変わることって、そこまで悪くないんだなって思うようにしようと思って。ずっと同じように通すって難しいですしね。それを自分もそうなんだから、相手もそうかもしれないって思おう、想像しようって思いましたね。そういう意味では全員「怪物」なんじゃない!?人間であって怪物であってということですよ!一面だけを見るのはどうなのかな、人のことを想像するというのは大事だなって思いました。