今回の「スーさんコレいいよ」は料理研究家の浜内千波さん。
テーマは雑穀!
海外、そして日本の中でも色々な定義があるようですが、日本雑穀協会では、雑穀と呼ぶ作物の対象範囲を拡げて、「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」とされています。「雑穀米」という言葉でも表現されますが、「雑穀」と呼ぶ方がよいでしょう。
雑穀のメリット・デメリット
最近は学校給食でも、もち麦や押し麦入りごはんが提供されるようになりましたが、子ども達は大好き、抵抗なく食べている大人は特に高年齢の方は昔のイメージがあり、少し抵抗感がある様子ですが、実は香りが良く、食感があり、満腹感も十分得られ、ダイエット食品としても注目浴びています。水溶性食物繊維が多く含まれていて、血糖値の急上昇を抑えたり、腸内環境を良くするのにも一役買っています。お米と比べると、食物繊維が多いため便秘解消にも一役買います。色の濃いものは、ポリフェノールは豊富で生活習慣予防にも効果的ですね。
※蕎麦も更科よりも田舎蕎麦(黒いほう)が皮ごとですので、同じことが言えます。
雑穀の栄養素
栄養価がそれぞれにより違いがありますが、一般的に食物繊維、ミネラル、ビタミンタンパク質が多くなります。
例)もち麦…食物繊維は白米の約7倍
押し麦…食物繊維は、白米の約5.5倍
キヌア…必須アミノ酸を豊富に含む
ハト麦…ロイシンなど、良質なタンパク質を豊富に含む
アマランサス…特にカルシウムが豊富で、白米の23倍にも
16穀…鉄分、カルシウム、ビタミン、食物繊維など一粒一粒からの多彩な栄養を含む。
Q.どういった料理にするのがおすすめですか?料理に使う際の利点は?
まずは、普通に米に混ぜて炊き込むこと。
キヌア、アマランサス以外はゆでてお肉替わりに入れ込んだり、食材の一つとして使うことが出来る。もち麦、押し麦は、ごはんのようにぬめりが出にくく、炒飯、リゾット、パエリアなどにべたつくのが嫌なごはん料理の代用にもぴったりです。また、酢飯の中に入れてもべたつかず、冷めてもかたくなりにくい。食感はプチプチしているので、食べ飽きない。
今回は「雑穀」を使ったレシピ!「もち麦サラダ」

こちらのレシピは、食感が違い、噛むことにより甘く感じ、満足感もある。野菜不足の時でも野菜のもつ食物繊維の代わりになるので、簡単に摂ることが出来ます。
材料(2人分)
茹でもち麦 200g
玉ねぎ 30g(大さじ2)
ゆで卵 1個
ハム 2枚
きゅうり 1/2本(50g)
酢 大さじ1
塩 小さじ1/2弱
胡椒 少々
オリーブオイル 大さじ1
作り方
・もち麦は熱湯で18分茹で、洗ったものを用意しておきます。
・玉ねぎ、ハム、きゅうり、ゆで卵は粗みじん切りにする
・もち麦、具材をボウルに入れ、調味料を入れて混ぜるだけで完成
Q.調理する際のポイントや注意点は?
基本的に米のように洗わなくてもよく、そのまま使えます。
雑穀はいつもの水加減より多めに入れる。米は1.2倍~の水が必要ですが、雑穀は2倍量の水が必要です。炊き上がりは、白米が2.2倍ほどのところ、大麦は3倍に増えます。価格もお米よりリーズナブル。
Q.他に、雑穀を使うときに注意することはありますか?
色。雑穀ごはんは赤色のイメージを持っている方は多いですが、ご自身や売られているメーカーさんの穀物の配合によって変化します。
雑穀の食感だけではなく見た目でも色々と楽しめます。
雑穀ごはんは、カレーとの相性が抜群!
AI味覚センサーで「もち麦」「十六穀」「白米」と、色々なカレーの相性を分析を行った結果、白米よりももち麦ごはんや、十六穀ごはんが美味しいと診断された結果もあるようです。
浜内千波さん
徳島県出身。
1980年から料理教室「ファミリークッキングスクール」を主宰。
いかに家庭で手軽に美味しい料理を作れるかを、40年以上 伝え続けている、まさに“家庭料理のプロ”!
「生活は踊る」月曜日の月1レギュラーで、おもに旬の食材を使った簡単料理や季節のレシピを教えていただいています。