エコロジーの意識が非常に高く、原子力発電に“ノー”を唱える人が多い欧州。なんと英カンブリア州のある食品加工工場にジャガイモの皮を利用した発電所が誕生し、世界から熱い注目が集まっているもようだ。


世界初のジャガイモ発電に成功したのは、英大手スーパーの惣菜コーナーに並ぶマッシュポテトやポテトパイで知られる食品加工会社の「Cavaghan & Gray(本拠地:カンブリア州カーライル)」。利用する材料は自分たちの製造工場から出たジャガイモの皮。最先端技術を駆使したバイオ・ジェネレータにそれを入れ、発電させ、熱源となる蒸気をも発生させる。

向こう1年で、イギリスの平均的な世帯850軒分の電力を十分にカバーできる3,500MWh(メガワット)の電力を生み出す予定で、蒸気の産出量は1年あたり約5,000MWhを予定しているとのこと。また彼らの工場がこれまで排出していた二酸化炭素の量についても、20%の削減に成功するであろうという。

「Cavaghan & Gray」の親会社で23,000名の従業員を持つ、バーミンガムの大手食品加工会社「2 Sisters Food Group」社のアンドリュー・エドリン氏は、「ピザ、パイ、家禽加工品からプディングまで、食品加工会社やスーパーマーケットはどこも非常にチープな熱源と電力を求めているのです」と話す。
従来は捨てていたジャガイモの皮を利用するというエコ感覚が何よりの魅力だとし、このバイオ発電の全英展開にそう多くの時間はかからないであろうと自信をみなぎらせている。

※ 画像はlatest-news-headlines.euのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)