マーク・グリフィンさん(33)とケイティー・ローさん(32)は2人目を不妊治療で授かった。それがブライアン君だった。
出産後、数時間して母のケイティーさんはブライアン君に黄疸症状が出ていることに気づいた。しかし病院側が血液検査を怠ったため、ブライアン君と家族の運命を大きく変えることとなる。
その13日後、ブライアン君の容態に異変を感じた両親が病院に連れていき、血液検査を行ったところ「ビリルビン値」が非常に高いことが判明した。「24時間持たないかも知れない」と我が子の命の危険を宣告されたマークさんとケイティーさんは、わずか生後13日で生死の境をさまよう我が子の無事をひたすら祈った。
幸い輸血によって一命は取り留めたものの、ブライアン君には聴覚障がい、微かに見える程度の視覚障がい、そして深刻な運動機能の障がいが残ってしまったのだ。
「あの時、すぐに血液検査をしてくれていたら…」そう両親が思うのももっともだろう。マークさんによると、医師でなくても助産師が血液検査の指示が出せるそうだ。しかしブライアン君を担当していた助産師は、「黄疸はよくあること」とこれを怠ってしまった。
英国保健省によると、血液検査にかかる費用は平均2ポンド(約260円)だ。ブライアン君の両親が調べたところでは、血液検査はたった1ポンド(約130円)であったという。そんな少額の費用しかかからない検査をしてもらうことができなかったために、ブライアン君は生涯、深刻な症状を抱えながら生きて行かなければならない。
現在7か月になるブライアン君だが、自分で頭を持ち上げることもできない。おそらく歩くこともできないだろうと言われている。
マークさんは「これは、100%予防できたことです。こんなことになってしまって、病院側は私たちをとても失望させました。息子のことを思うと心が折れてしまいます。健康体で産まれた息子はもういません。病院の怠慢によってあの子は全く違う人生を歩まなければならなくなったのです。
この一件に関してグロスターシャー州王立病院は「悲劇的な事件」と述べた上で謝罪したが、マークさんとケイティーさんは病院を訴えるつもりだという。
出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)