今年4月にリップフィラー溶解剤によって唇が腫れ、まるで茹でたソーセージのようになってしまった女性がSNSで注目を集めていたが、今度はブラジルでリップフィラー溶解剤によるアレルギー反応で口が大きく腫れ、米漫画『ピーナッツ』に登場するビーグル犬“スヌーピー”のような顔になってしまった女性が現れた。すぐに病院に行っていなければ、女性には「死の危険もあった」と医師は語っている。
『The Daily Star』『The Sun』などが伝えた。

ブラジル、トカンティンス州パルマス在住のイシス・デ・オリヴェイラ・アルメイダ・ピニェイロさん(Isis de Oliveira Almeida Pinheiro、20)が、TikTokに動画を投稿したところ多くの人を驚かせた。『The Sun』によると、イシスさんは今月1日にリップフィラーを注入するため美容クリニックを訪れたという。

この日はイシスさんにとって3回目のリップフィラー注入ということもあり、本人は何の不安も感じていなかった。ところが唇の左右の膨らみに違いが生じたため、大きく膨らんでしまった箇所から古いフィラーを絞り出そうとした。しかしうまくいかなかったため、ヒアルロン酸溶解剤を注入して形のバランスを取ることにした。


すると注入してから数分後、イシスさんの唇はみるみるうちに腫れてきてしまった。一般的にヒアルロン酸溶解剤は過去に注入した古いフィラーを溶かすのに用いられるが、どうやらイシスさんはヒアルロン酸溶解剤に対して強いアレルギー反応を起こしてしまったようだ。イシスさんはこのように振り返っている。

「注入から1時間後にはもう顔全体が腫れあがっていました。私は病院に駆け込んでアドレナリン、ステロイド、抗アレルギー剤を投与してもらい、あとは腫れが落ち着くのを待つしかありませんでした。」

「あっという間の出来事で本当に怖かったんです。口は激しく痛いし目も腫れて視界が見えない状態で、『後遺症があったり、顔が元に戻らなかったりするんじゃないか』ってずっと心配でした。
『いったい自分に何が起こったんだろう』と思いながら最悪な結果になるのではないかって、本当に恐ろしかったです。」


その後4日ほど経って、幸いにもイシスさんの顔は腫れが引いて元に戻ったそうだ。当然ではあるが、彼女はすぐにはフィラーなどの美容治療を受ける気になれなかったという。そしてイシスさんは腫れあがった自分の姿を撮影してTikTokに投稿し、美容治療によって自分のようなリスクが起こり得ることを訴えた。


イシスさんの投稿には多くの人が驚いたようだが、中には彼女の腫れた顔を“スヌーピー”にたとえる人もいた。またブラジルの「ノバク・アンド・リベイロ皮膚科研究所(Instituto de Dermatologia Novak & Ribeiro)」の皮膚科医であるカミラ・ノヴァク氏(Camila Novak)は「もし病院ですぐに治療を受けていなかったら、彼女は死に至っていたかもしれない」と話している。さらに同氏は次のように注意喚起した。


「一部の人は粘膜系の箇所に対する腫れで苦しむことがあり、唇や目、そして声帯の隙間にある声門に浮腫を起こして呼吸ができなくなることがあります。また全身にアレルギー反応が起こることさえあるのです。」

画像は『The Daily Star 2022年9月19日付「Woman ‘nearly died’ as horror lip filler session left her ‘looking like Snoopy’」(Image: Newsflash)』『Snoopy’s official 2022年9月5日付Instagram「Take Love」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)