10月27日、全豪オープン開催地であるオーストラリア・ビクトリア州のダニエル・アンドリュース州首相は、記者団に対して「ビクトリア州はワクチン未接種の選手のための、免除申請はしないことを明確にしたい」と発言した。
【動画】全豪オープン2021スペシャル動画
「選手が予防接種を受けていないのに、観客や大会で働く人に、予防接種を受けるように求めるつもりはない。
モリソン首相は、「ワクチンを受けていない人を2週間隔離するというのは賢明なこと。しかし、少し柔軟性も必要だ。私たちはこの国で大きなイベントを開催したいと思っている。それは多くの雇用を生み出すことにもなるし、オーストラリアがオープンだということを世界に示したい」と語っていた。
前週、政府のアレックス・ホーク移民相は “ビザを取得して全豪オープンに出場したい選手は全員、新型コロナワクチン接種を完了している必要がある”とコメントしていたが、モリソン首相の言葉はそれとは少し内容が異なっている。そのため、アンドリュース州首相は「ホーク移民相の言葉こそが政府の見解だと思っていたが、180度変わってしまった。ワクチンを接種したビクトリア州民やそのほかの人々が、大会会場に入るために列を作るのに、ワクチン未接種の選手がすんなり入れるというのは、とてもフェアなことだとは思えない」とアンドリュース州首相は語っている。ビクトリア州では10月1日に、アスリートを含む就労を許可された労働者へのワクチン接種を義務化。76.5%の州民が完全摂取済みだという。
この問題に関しては、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)がワクチン摂取はプライベートな情報として公表しないと発言。同2位のダニール・メドベデフ(ロシア)もその意見に賛同しており、話題となっている。