現地11月18日、「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ)シングルスラウンドロビンのレッドグループ、東京五輪男子シングルス金メダリストのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランク3位)は、フベルト・フルカチュ(ポーランド/同9位)と対戦。6-2、6-4で勝利し、3度目となる準決勝進出を決めた。
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198cmのズベレフ、196cmのフルカチュとサイズのある両者の戦いとあってダイナミックな戦いが期待された。ところが、第1セットは裏腹な展開になる。
試合はフルカチュのサービスからスタート。ところが、フルカチュは明らかにプレーが硬い。ショットが短くなり、いきなりブレークされてしまう。試合開始から18ポイント中16ポイントを奪い、第3ゲームもブレークしたズベレフは、4-0とリードを作る。
いつもどおり、ラリーから得意とするドロップショットで揺さぶりをかけるフルカチュは第5ゲームで初キープに成功。しかしブレークチャンスを握ることはできず。第1セットは6-2でズベレフが先取する。このセット、ズベレフは12本のウィナーを放ち、アンフォーストエラーはわずか3本にまとめている(フルカチュは4本のウィナー、9本のアンフォーストエラー)。
この試合に勝利し、第2試合でダニール・メドベデフ(ロシア/同2位)が勝利という条件で準決勝進出が決まるフルカチュは、第2セット、ファーストサーブの確率が上がり、着実にキープしていく。しかし、ズベレフはブレークポイントすら与えず、キープしていく。
試合が動いたのは第9ゲーム、フルカチュにミスが続いて15-40とピンチを迎えると1本凌いだものの、続くポイントでフォアハンドがサイドアウト。ズベレフがブレークに成功すると続くゲームをキープして6-4、わずか1時間3分でストレート勝利となった。
22本のウィナー、8本のアンフォーストエラーと堅実なプレーをしたズベレフは、リターンゲームで44%のポイントを獲得している(フルカチュは20本のウィナー、20本のアンフォーストエラー)。
「今日は精神的に厳しい試合で、どうしても勝たなければならなかったので、100%集中していた。勝つためには、細かな部分までしっかりとやる必要がある。(準決勝がある)土曜日にそれができることを願っているよ。今年のハードコートの大きな大会では、毎回ノバク(ジョコビッチ)と対戦しているんだ。大会後半で対戦するのがあたりまえになっている。おもしろい試合になると思うよ」と語ったズベレフ。ジョコビッチ戦に自信もあるようだ。
対戦成績は3勝7敗。今年は4度対戦し、東京オリンピックでのみ勝利を果たしているズベレフ。
Nitto ATPファイナルズ
日程/2021年11月14日(日)~21日(日)
開催地/イタリア・トリノ:パラ・アルピツアー
賞金総額/725万ドル(約8.3億円)
ポイント/ラウンドロビン1勝:200ポイント、準決勝勝利:400ポイント、決勝勝利:500ポイント、無敗優勝:1500ポイント
サーフェス/室内ハード(グリーンセット)
試合球/ダンロップATP