現地5月1日、「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/ATPマスターズ1000)に出場するラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク4位)が記者会見に臨み、ウィンブルドンが下したロシア、ベラルーシ両国選手のエントリー拒否について「とても不公平なことだと思う」と意見を述べた。
【動画】“とても不公平”と語ったナダルの記者会見の様子
今シーズン、ナダルは全豪オープンで男子史上最多21度目のグランドスラム優勝を果たすと、その後も白星を重ね、シーズン開幕から20連勝。
ウィンブルドンのエントリー拒否について意見を求められたナダルは、「ロシアのテニス仲間に対して、とても不公平なことだと思う。今、戦争が起こっているのは彼らのせいではないからね。そういう意味では、彼らに申し訳ないとも思っているが、これが私たちの現状だ」とコメント。
さらに、「この数週間で、選手たちが何らかの決断を下すかどうかを見てみよう。今回の場合、政府は勧告をしただけ。ウィンブルドンは思い切った決断を取ったが、政府に強制されたものではないわけだ。ATPは、プレーヤーと大会の組織であり、グランドスラムは入っていない。しかし、ATPで得られるポイントは多くはない。(優勝したら)2000ポイントは、本当に重要だから、私たちは行くわけだ。
4月20日、ウィンブルドンが公式サイトを通じて、今年の大会においてロシアとベラルーシ選手のエントリー拒否を発表して以降、テニス界ではATP(男子プロテニス協会)とWTAだけでなく、選手も同大会の決断を批判。男子世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は「クレイジーだ」と語り、同8位でロシアのアンドレイ・ルブレフは「完全な差別だ」とも非難している。