現地8月7日、「シティ・オープン」(アメリカ・ワシントンDC/ATP500)シングルス決勝が行われ、西岡良仁(ミキハウス/世界ランク96位)は、ニック・キリオス(オーストラリア/同63位)と対戦。4-6、3-6で敗れ、4年ぶり2度目のツアー優勝を逃したものの「今なら現役を続けられる」と自信を手にした。
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今大会、西岡は1回戦でジェンソン・ブルックスビー(アメリカ/同37位)、2回戦でアレックス・デミノー(オーストラリア/同21位)、3回戦でカレン・カチャノフ(同24位)、準々決勝でダニエル・エバンズ(イギリス/同40位)、準決勝でアンドレイ・ルブレフ(同8位)とランキングで格上の選手を次々と撃破。快進撃を続けて2020年2月のATP250デルレイビーチ大会以来、約2年半ぶりにツアー決勝に進むとともに、ATP500レベルでは初めての決勝進出を果たした。
準決勝後、西岡は「コロナが広がってからツアーでは良い成績が残せなくて、モチベーションも下がっていた。今年もいいプレーができていなくて、いつかテニスをしたくなくなる日が来るんじゃないかと思っていた」と辛い日々があったと言うが、無心で大会に出場することで「プレッシャーを感じたり、深く考えたりする必要がない。勝ち負けを気にせず、ただテニスをすればいいと思っていた」とリラックスして臨むことができたと言う。
決勝では、チャレンジャー大会も含め過去0勝4敗のキリオスと対戦。西岡は丁寧なショットでキリオスを動かしていくが、簡単にミスをしてくれず第1ゲームでいきなりブレークを許してしまう。その後、キープを続けたものの、キリオスのサービスゲームを破ることができず4-6で第1セットを失う。
続く第2セットも第1ゲームで40-15までいくが、ファーストサーブが入らずキリオスにリターンを叩かれてブレークされると、リターンゲームでは3ポイントしか奪えず。第9ゲームもブレークされてストレートで敗れ、キリオスがツアー7勝目を挙げた。
表彰式では西岡に笑顔も見られ、会見でも「トロフィーは取れなかったけど、今日はベストを尽くした。体は疲れていたけど。
続けて「今週はとても楽しめた。今はとても自信があるし、ランキングも上がっているのでUSオープンでも自信を持ってプレーできる」「今回みたいに、トップの選手と戦うことができるんだと実感している。今なら現役を続けられるし、僕のキャリアハイは48位。(今大会後は)54位か55位になるはずで、もう少し上がると思う。前を向いて、ベストを尽くすだけだ」と、失っていた自信を今大会で取り戻した。