アルカラスがツアー通算19勝目のタイトル獲得


男子ツアー「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)シングルス決勝が現地5月18日に行われ、第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク3位)は第1シードのヤニック・シナー(イタリア/同1位)を7-6(5),6-1で下し、ツアー通算19勝目を挙げた。

【動画】アルカラス 世界1位シナーを破ってツアー通算19勝目!決勝ハイライト

左太ももの負傷により「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/ATPマスターズ1000)を欠場した22歳のアルカラス。
ケガの回復に集中し、今大会を迎えた。

初戦の2回戦でドゥサン・ラヨビッチ(セルビア/同131位)、3回戦でラスロ・ジェレ(セルビア/同64位)をストレートで下すと、4回戦以降は第23シードのカレン・ハチャノフ(同24位)、第5シードのジャック・ドレイパー(イギリス/同5位)、第8シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同9位)を破って決勝に進んだ。

決勝では大会前に「願わくは決勝で彼と会いたい」と語っていた第1シードの23歳のシナー。昨年3月に禁止薬物が検出されたことにより、3ヵ月の出場停止処分を受け入れ、全豪オープン以来の実戦となる。ツアーでの対戦成績はアルカラスが6勝4敗、昨年は3戦負けなしとしている。

第1セットは互いに一歩も譲らず、緊迫した戦いに。どちらがブレークするか緊迫した展開となる。アルカラスのサービスゲームとなった5-6の第12ゲームでは、シナーが2本のセットポイントを握るもアルカラスが高い弾道のショットを使い、シナーの攻撃を封じてキープに繋げる。

タイブレークでも拮抗した戦いとなったが、最後はアルカラスがこのセット唯一のネットポイントを奪って7-6(5)で先取した。

大きな第1セットを奪ったアルカラスが、第2セットでは多彩な攻撃でシナーを揺さぶり、突き放しにかかる。サーブの精度を欠くシナーは、ストロークでもミスが急増。アルカラスが一気に5ゲームを連取し、そのまま6-1で試合を締めて今大会初優勝。
ATP500ロッテルダム、ATPマスターズ1000マイアミに続いて今季3勝目を挙げた。

「今日は2人にとってとてもレベルの高い試合だったと思う。特に第1セットは本当に拮抗していた。彼にセットポイントが2本あった場面もあった」と難しい試合だったと振り返るアルカラス。

2019年のチャレンジャー大会での初対戦から11度の直接対決をし、アルカラス自身「彼に対してどうプレーすべきかわかってきている」と7勝を挙げた経験値が生きたと言う。

「ヤニックとの試合は常に戦術的なものになる。試合の入りはとてもよかったし、最初から最後のポイントまで集中を切らさずにプレーできたのは、自分にとって大きな成果だ。試合を通して高いパフォーマンスを維持できたのを誇りに思う」と最後まで戦術を貫けたことが良かったと話した。

25日にはクレーコート・シーズンの集大成である全仏オープンが開幕。それに向けても「トロフィーを掲げることは次の大会へ大きな自信になる。特にマスターズ1000のタイトルは、自分が正しい道を進んでいて、良いテニスができているという証。だからこれからが楽しみだし、この調子でパリへ準備していくよ」と語っている。


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