タイ・バンコク都のドゥシット区役所は24日午後、同日午前に発生したワジラ病院前の大規模崩落を受け、安全上の理由からサームセーン通りの崩落現場付近の建物使用を禁止すると発表した。在タイ日本国大使館も現場付近に近づかないよう注意喚起している。
プラチャーチャート・トゥラキットなどの報道によると、初期被害調査の結果、近隣の建物にも被害が出ている。生命や財産に危険が及ぶ可能性があるため、ドゥシット区役所は建物の使用を中止することが適切だと判断した。
一方、タイ工学研究所顧問の他ネット・ヴィーラシリ助教授は、更なる地盤沈下を防ぐため、落下した車両の救出と破損した水道管の修復が最優先事項だと語った。崩落穴には破損した水道管から漏れた水が流れ続けており、更に土壌が移動する可能性があると指摘。雨も危険因子になると話した。
また海洋局は、崩落現場周辺の道路閉鎖による交通渋滞を軽減するため、テーウェット桟橋とキアッカイ桟橋間で無料のボートサービスを開始。電機ボート運航会社のタイ・スマイル・ボートは、ナバミンドラ・マハ・ウィッタヤライ桟橋に新たな停泊地を設置する。支援サービスは崩落現場の状況が改善するまで続くという。
在タイ日本国大使館は24日、在留邦人や渡航者に対し、道路陥没に関する注意喚起を発信。不測の事態を避けるため、現場付近に近づかないよう注意を呼び掛けている。