昨季セリエA得点王となったクアリアレッラ photo/Getty Images
序盤戦は期待はずれに
今季序盤戦、目立ったのは大物アタッカー陣の苦戦だ。昨季リーグ得点王を獲得した者、今夏に大きな期待を背負って移籍した者など状況は様々だが、結果を出せずもがいているアタッカーたちが複数いる。
英『Daily Mail』はそんな苦戦を強いられているアタッカー陣を数名紹介しているが、いずれも実力者ばかりだ。
1.アントワーヌ・グリーズマン(バルセロナ)
今夏の市場で超目玉選手となっていたグリーズマンは、リオネル・メッシ、ルイス・スアレスとともにMSGなる強力ユニットを作り上げるだろうと期待されていた。しかし、ここまではその期待に応えることができていない。この移籍金には1億2000万ユーロの資金が動いており、それに見合う働きを披露できなければ批判はさらに大きくなるだろう。
2.ファビオ・クアリアレッラ(サンプドリア)
昨季の活躍を維持すれば、37歳となる来夏でもEURO2020を戦うイタリア代表招集があり得るのではないか。昨季セリエAで26得点を挙げて得点王を獲得したクアリアレッラにはそんな意見もあった。
ところが今季はここまで1得点と大苦戦しており、チームも降格圏の18位に沈んでいる。ベテランの意地を見せるのは昨季限りとなってしまうのか。
3.ルカ・ヨビッチ(レアル・マドリード)
カリム・ベンゼマの後継者候補として今夏にフランクフルトから加わったヨビッチも苦戦している。フランクフルトでは右足、左足、ヘディングとあらゆるスタイルから得点を奪えると評価されていたのだが、レアルではまだベンゼマの力が大きすぎる。そのベンゼマとの同時起用も機能せず、ヨビッチをどう活かせばいいのかレアルも困惑しているはずだ。
4.イルビング・ロサノ(ナポリ)
今季のナポリは一味違う。今夏にPSVからFWのロサノ、ローマからDFコスタス・マノラス獲得を実現させたことで、そんな期待が溢れていた。ところが、その期待を背負ったロサノはここまで1得点止まりだ。チームの調子も上がらず、すでに優勝争いから脱落したような気配さえある。
5.イアゴ・アスパス(セルタ)
ここ数年スペイン代表のセンターフォワードには絶対的な選手が存在せず、アスパスも来夏のEURO2020を狙える人材の1人だ。しかし今季はここまで2得点に留まっており、EURO2020予選を戦っていた代表メンバーからも外れるようになった。
セルタそのものが苦戦しているためアスパスの不調とは言いづらいが、昨季リーグ戦で20得点も奪っていたことを考えれば受け入れにくいスタートと言えよう。
6.クシシュトフ・ピョンテク(ミラン)
ミラン・9番の呪いはまだ続いている。ピョンテクは今季からチームの9番を任されたのだが、昨季の快進撃はどこへやら。ミランが監督交代などで混乱していたことも影響しているだろうが、ここまでは12試合で3得点に留まっている。
7.フィリペ・コウチーニョ(バイエルン)
最後はセンターフォワードの選手ではないが、復活をかけてバルセロナからバイエルンにレンタル移籍したコウチーニョが選出されている。コウチーニョも立ち上がりは悪くなかったが、指揮官がハンジ・フリックに代わってからは2試合続けてベンチスタートを味わうなど、ポジションを確保しきれていない。評価を取り戻すには、今季リーグ戦10試合2得点3アシストの成績では不十分なのだろう。
彼らは中盤戦から状態を上げていけるだろうか。どの選手も能力が高く評価されているだけに、結果が出なかった時の批判も大きい。サポーターも爆発の時を今か今かと待っているはずで、その期待に応えたいところだ。
●電子マガジンtheWORLD(ザ・ワールド)最新号を無料で公開中!
最新号は“新監督”にフォーカス。ランパード、サッリなど、新天地でサポーターの心を掴みはじめた新指揮官たちが欧州を熱くする!
こちらから無料でお読みいただけます。
http://www.magazinegate.com/theworld/