ボルシアMGのテュラム photo/Getty Images
フランスの若手が成長を求めてドイツへ
ブンデスリーガでは数多くの若手プレイヤーが活躍しているが、その中でも今1つのトレンドとなっているのが「フランス人選手」だ。
近年はフランスの国内リーグで短期間プレイし、早い段階でドイツへ渡ってくるフランス人選手が増えている。
中でも『90min』がハイレベルな実力者と称えるのが、この6人だ。
1.ダン・アクセル・ザガドゥ(ドルトムント/DF/20歳)
196cmものサイズを誇る大型センターバックのザガドゥは、レフティーであることも1つの魅力と考えられている。ドルトムントは3バックを採用する機会も増えているが、ザガドゥを左のセンターバックで起用することが可能なのは大きい。
まだフランスのA代表でプレイした経験はないが、貴重なレフティーセンターバックであることから近い将来ビッグクラブの間で争奪戦が起こるのではないかとも言われている。
2.ノルディ・ムキエレ(ライプツィヒ/DF/22歳)
ティモ・ヴェルナー、マルセル・ザビッツァーが注目を集めるライプツィヒにおいて、ムキエレは主役ではないかもしれない。しかしながら、ムキエレには複数ポジションをこなすユーティリティ性がある。
これは様々な戦術を操る指揮官ユリアン・ナーゲルスマンのスタイルにも合っており、今季も右のサイドバックからセンターバック、右のウイングバックをこなしている。4バックでも3バックでも最高のパフォーマンスを発揮すると同メディアも高評価だ。
3.ダヨ・ウパメカノ(ライプツィヒ/DF/21歳)
ライプツィヒではセンターバックのウパメカノも忘れてはならない。ウパメカノはオーストリアのザルツブルクで経験を積み、そこでの活躍からライプツィヒへ招かれている。
今夏にもビッグクラブが争奪戦を起こすと言われており、NEXT世界最高センターバックの1人だ。身体能力が高くて1対1にも強い。実に現代的なセンターバックと言えよう。

ドルトムントのザガドゥ photo/Getty Images
4.ムサ・ディアビ(レヴァークーゼン/FW/20歳)
まだ実力を100%出せているとは言い切れないが、昨夏に加わったディアビにも大きな期待がかけられている。レヴァークーゼンでもMFカイ・ハフェルツ、DFエドモン・タプソバなど多くの若手がチャンスを得ており、ディアビもその1人というわけだ。
主に左右のウイングを担当し、今季はリーグ戦で4得点5アシストを記録。これを二桁に乗せるのが当面の目標か。
5.クリストファー・エンクンク(ライプツィヒ/MF/22歳)
またまたライプツィヒだ。そしてダン・アクセル・ザガドゥ、ディアビと同じくエンクンクもパリ・サンジェルマンで育ってきた選手だ。
パリでプレイする若手にとって、ブンデスは理想の目的地に映ることだろう。ネイマール、キリアン・ムバッペを筆頭に、パリにはワールドクラスのタレントが揃っている。下部組織出身の若手が割って入るのは極めて難しく、それならば早い段階からチャンスをくれるドイツへ向かう方がいいと考えるのは当然だろう。
エンクンクはパリでもチャンスを与えられていたが、昨夏にライプツィヒ移籍を決断している。
6.マルクス・テュラム(ボルシアMG/FW/22歳)
最後は元フランス代表DFリリアン・テュラムの息子としても有名なマルクス・テュラムだ。テュラムはフランス国内のギャンガンで結果を残したことから、昨夏にボルシアMGへ移籍。
この判断は大正解で、今季はリーグ戦で8得点8アシストと大暴れ。しかもチームも勢いに乗って優勝争いに顔を出しており、テュラムにとっては理想的なブンデスリーガ1年目だ。
若手を次々と輩出するタレント・ファクトリー状態になっている近年のフランスサッカー界からは、欧州五大リーグで通用する実力者が止まることなく出てくる。恐ろしいことに、今回紹介された6人もまだA代表ではプレイしていない。世代別代表でプレイしている選手たちだ。
彼らとしてはブンデスリーガで結果を残し、来年に延期されたEURO2020や2022年のワールドカップに参戦するのが1つの目標となるのだろう。このまま順調にドイツで成長することができるのか。彼らの活躍により、今後もフランスから優秀な若手が次々とドイツを目指すようになるかもしれない。
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