今季幾度もチームにチャンスを提供したシュエルだったが…… photo/Getty Images
フランスで奮闘も……
通常、ラストパスを何度も味方に供給していればいつかはその相手がゴールを決めてくれるもの。優秀なストライカーがいれば、もしかすると2,3本に1本の割合でゴールネットを揺らしてくれるかもしれない。
しかし、そんな光景を思い浮かべながらラストパスを出し続けても、2019-20シーズンにただの一度も報われなかった選手がフランスのリーグ・アンにいるという。それはディジョンのU-21フランス代表FWムニル・シュエルだ。
2019-20シーズンの途中からディジョンに加入したシュエル。データサイト『WhoScored』によると、左ウイングを主に担当する彼はリーグ戦に20試合出場した中で、44回ものチャンスクリエイト数を記録している。しかし、これだけラストパスを出し続けたにもかかわらず、彼の今季アシスト数は文字通りの“ゼロ”。欧州5大リーグでここまでチャンスを創出しながら、アシストが一つもなかったのは彼のみなのだという。
なお、最も効率が良かったのはここまで33回のチャンスクリエイトで10アシストを記録しているドルトムントのDFアクラフ・ハキミだ。有能なストライカーが揃う同クラブだけに、効率が良くなるのは当然とも言えるか。一方でディジョンは2019-20シーズンにおけるチーム総得点数が、リーグ・アンでワースト3に入る「27」。このあたり、シュエルはチームメイトに恵まれなかったと言えそうだ。
それにしても、今季は新天地で衝撃的な記録を残すこととなったシュエル。トップクラスのストライカーがいるチームでなら、彼はもう少し輝けたのだろうか。
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