トッテナムでの立場が怪しくなってきているデル・アリ photo/Getty Images
モウリーニョ監督と衝突とも
以前はトッテナムの未来と考えられていた24歳の攻撃型MFだが、ブレイクから約5年の時が経過しようとしている今、この男は試練の時を迎えている。スパーズにおいて、イングランド代表MFデル・アリの立場が怪しい。
2015-16シーズン、当時19歳ながらリーグ戦で10ゴール9アシストという成績を残してブレイクを果たしたデル・アリ。続く2016-17シーズンには前年を上回る18ゴール9アシストを記録し、完全にトッテナムの中心選手としての地位を確立した。しかし、それ以降彼の成績は下降の一途を辿っている。
2017-18シーズンにその得点数は半分の9ゴールまで減少し、2018-19シーズンには5ゴール3アシスト。昨季は一時復調の兆しを見せたものの、結局8ゴール4アシストという成績でシーズンを終えることとなった。そんな中で今季はジョゼ・モウリーニョ監督との衝突が現地メディアによって報じられ、いよいよ放出の噂まで囁かれるようになっている。
そんな状況下でデル・アリの獲得に興味を持っているとされるのは、パリ・サンジェルマンやASモナコといったリーグ・アン勢。だが、アーセナルOBのレイ・パーラー氏はデル・アリの力が今のガナーズには必要かもしれないと、古巣に彼の獲得を進言している。移籍が成立すればライバルクラブからの引き抜きとなるが、それでもチームに迎えるべき実力をこの24歳は備えているか。英『talkSPORT』に対して、パーラー氏は次のように語った。
「デル・アリはジョルジーニョよりもアーセナルに適した選手だと思うよ。スパーズがガナーズだけには売らないと思うけどね。
「現在のアーセナルにはバイタルエリアからの崩しのアイデアが不足している。その点、定期的にプレイすることさえできれば、彼は10ゴール近くを奪ってみせるだろう。アルテタの下でさらに成長できるかは未知数だが、まさにガナーズが求めている選手と言えるだろう。ファンだって、ライバルクラブからとはいえ高いクオリティを備えた選手が来るのは喜ぶはずさ」
ジョルジーニョのような中盤の底からゲームメイクをする選手よりも、今のアーセナルにはデル・アリのように直接ゴールへ絡める選手が必要とパーラー氏。はたして今夏、“禁断の移籍”が実現する可能性は現時点でどれほどあるのだろうか。今後急展開を迎えることがあるかもしれないだけに、彼の動向には注視したいところだ。