無難な選択肢ならトリッソが代役を務めることになるか photo/Getty Images
キミッヒの復帰予定は来年1月
チアゴ・アルカンタラがチームを去った今季、バイエルン・ミュンヘンの中盤を司る存在としてジョシュア・キミッヒには大きな期待が寄せられていた。広い視野でどこにでもパスを通し、ピッチ上の至るところに顔を出す彼はまさに“バイエルンの心臓”。
実際、今季ここまでのキミッヒはその期待通りの活躍を披露していた。リーグ戦では6試合に出場して1ゴール4アシスト。加えてオープンプレイ時のチャンスクリエイト数は、現時点でのリーグ最高値である32回を記録している。先日はトッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督からも「彼は怪物」と評価されていたが、まさにその通りと言えるだろう。
しかし、そんなキミッヒがアクシデントに見舞われた。現地時間7日に行われたリーグ戦第7節ドルトムント戦で、同選手は右膝を負傷し途中交代。その後クラブが発表した情報によると、怪我の詳細は半月板の損傷だという。すでに手術は成功したものの、復帰時期は来年の1月になる見通しとなっている。
チームの中心だった男の長期離脱。バイエルンにとっては大きすぎる痛手だ。しかし、いつまでもキミッヒの離脱を嘆いてはいられない。
1.コランタン・トリッソ(26歳)
最も現実的な候補はこの男か。ドルトムント戦でもキミッヒとの交代でそのまま代役を務めたトリッソは、攻撃性能が高く、ダイナミックなパスも出せる選手だ。プレイに関与する頻度こそ低いものの、展開力は水準以上。無難に代役を選ぶとなれば、やはりトリッソということになりそうだ。

今季新加入のロカも候補の一人だ photo/Getty Images
2.ハビ・マルティネス(32歳)
2番目の候補者はベテランMFのハビ・マルティネス。球際と空中戦に強い同選手はキミッヒとかなりタイプが違うものの、レオン・ゴレツカと組めばバイエルンに新たな強みを提供することができるか。彼が中盤に入ることで、ボールの取りどころは今までよりも前方へシフト。バイエルン攻撃陣のスピードを活かすカウンターを積極的に狙うのであれば、彼の起用も一考の余地があるか。
3.マルク・ロカ(23歳)
ロカは今夏移籍市場でエスパニョールから獲得した新戦力。かつてバイエルンでもプレイしたシャビ・アロンソに憧れを抱いていると公言する選手で、そのプレイスタイルもレジェンドに近しいものが。強度の高いディフェンス、そしてスペイン人らしいボールテクニックの巧さも備えている。
このほか、現地ではダビド・アラバを中盤に再コンバートさせる案や、19歳のチアゴ・ダンタスを抜擢するといった案が盛んに議論されている状況。現実的な案としては上記の3案がベストなようにも思われるが、はたしてフリック監督はキミッヒ不在の2カ月間をどのように凌ぐこととなるのだろうか。代表ウィーク明けの現地時間21日に行われるブレーメン戦、バイエルンのスタメンには注目したいところだ。