PSGのムバッペ photo/Getty Images
結果だけを見ると……
怪我続きでガラスのアタッカーとなってしまったバルセロナFWウスマン・デンベレと、世界最高の選手への階段を駆け上がるパリ・サンジェルマンFWキリアン・ムバッペ。この3年間でフランスが誇る2人のアタッカーの評価は大きく変わった。
2017年夏にバルセロナはドルトムントからFWウスマン・デンベレを獲得したが、当時モナコでプレイしていたFWキリアン・ムバッペ獲得の案も浮上していたという。この年にバルセロナはネイマールをパリ・サンジェルマンに売却していたため、その代役候補としてデンベレとムバッペの名前が挙がったというわけだ。
最終的にバルセロナはデンベレを選んだわけだが、結果を見ればムバッペを選んだ方が良かったかもしれない。相次ぐ怪我に苦しんできたデンベレに対し、ムバッペはパリ・サンジェルマンで一気にブレイク。2018ロシアワールドカップでも主役となり、世界トップクラスのアタッカーとの評価を確立した。

バルセロナのデンベレ photo/Getty Images
スペイン『as』によると、以前バルセロナでディレクター職を務めていたハビエル・ボルダス氏は2017年ならムバッペを1億ユーロで獲るチャンスがあったと振り返る。
「デンベレ獲得に動いていた時、スカウト陣からムバッペを獲得できるとの報告があった。ムバッペの父とも話したが、彼はクリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ、ベイルがいるからレアル・マドリードに息子は行かないだろうと言っていた。一方でバルセロナはネイマールを手放していたため、バルセロナ行きは検討するだろうとね。モナコは直接のライバルであるパリにムバッペを渡したくなかったため、バルセロナへの移籍の方を好んでいた。その取引は1億ユーロだったが、当時のバルセロナのロベルト・フェルナンデスSDはデンベレの方を好み、ホセ・セグラも彼を支持した。理由としては、ムバッペは個人プレイが目立つ一方で、デンベレはチームのためにプレイするとの評価だった」
3年前の時点では、ブンデスリーガで結果を出していたデンベレの方がビッグな才能に見えたのかもしれない。