バルセロナで思うような結果出ないグリーズマン photo/Getty Images
リーガ、CLのタイトルに縁なく
バルセロナでプレイするFWアントワーヌ・グリーズマンは現在のフランス代表を引っ張るエースアタッカーであり、2018年にはロシアワールドカップ制覇にも貢献したワールドクラスの実力者だ。
ただ、少し運に見放されているところもある。
意外に遠いのがリーガ・エスパニョーラのタイトルだ。アトレティコ・マドリードは2013-14シーズンにリーガを制したが、この時グリーズマンはまだレアル・ソシエダでプレイしていた。2014年夏にはアトレティコへ移籍したが、これも少々遅かった。その後アトレティコでは1度もリーガの頂点に立つことは出来なかった。
ならばと2019年夏にバルセロナへ向かったわけだが、今のバルセロナは明らかに混乱している。昨季はライバルのレアル・マドリードにリーグタイトルを奪われ、今季に至っては古巣のアトレティコがリーグ制覇に近づいている。グリーズマンとしては複雑だろう。
グリーズマンはアトレティコで見事なプレイを見せていたが、キャリアのことを考えるともう少し早く移籍していたらと思わずにいられない。今では29歳となっており、もう若くない。バルセロナ側も1億ユーロ以上の移籍金を投じて獲得したが、年齢的に移籍金回収は簡単ではない。今のパフォーマンスを考えると、グリーズマンに1億ユーロ以上の価値はないだろう。
チャンピオンズリーグの方もアトレティコ時代の2015-16シーズンにファイナルへ進出したが、ライバルのレアルにPK戦の末敗北。バルセロナでチャンピオンズリーグ制覇を目指したいところだが、昨季はバイエルンに圧倒されてしまった。今季の戦いぶりも不安定で、バルセロナを優勝候補に推すサッカーファンは少ないはず。
クラブの方ではタイトルに恵まれないキャリアになっているが、グリーズマンのバルセロナ移籍は正解だったのか。年齢的なタイミングなど、運のないキャリアと評価されても仕方がないか。