浦和の橋岡がベルギーへ photo/Getty Images
シント・トロイデンで苦戦する日本人選手も
現在ボローニャで活躍するDF冨安健洋、シュツットガルトのMF遠藤航、フランクフルトFW鎌田大地の3人は、ベルギーのシント・トロイデンで成長した共通点を持っている。ベルギーの地から欧州へアピールし、5大リーグへの挑戦権を勝ち取ることになったのだ。
1月31日には、浦和レッズDF橋岡大樹がシント・トロイデンへ期限付き移籍することが発表され、また1人Jリーグからベルギーへ向かうことになった。橋岡は21歳と若く、182cmのサイズと複数ポジションをこなす強みを持っている。海外移籍を機に日本代表へ割って入りたいとの考えもあるはず。
ただ、ベルギーも決して甘い地ではない。冨安、遠藤、鎌田が成功したのは若い日本人選手に自信を与えたはずだが、ここ最近はシント・トロイデンで苦戦する日本人選手も増えている。
日本企業DMM.com傘下のシント・トロイデンには現在もGKシュミット・ダニエル、FW鈴木優磨、FW中村敬斗、MF伊藤達哉、DF松原后が所属しているが、このうち満足な活躍ができているのはシュミット・ダニエルと鈴木の2人のみ。中村、伊藤、松原の3人は出番確保に大苦戦している。

伊藤達哉も出番なく photo/Getty Images
出番確保できなければベルギー挑戦の意味がない
世代別代表にも選ばれてきた20歳の中村はオランダのトゥエンテでもプレイした実績を持っているが、シント・トロイデンではまだポジションを確保できていない。現在は怪我で離脱しているが、離脱前より出場機会は少なかった。ここまで157分間プレイして1得点のみだ。
東京五輪世代の伊藤は高い突破力を武器とした魅力あるアタッカーだが、こちらも出番は増えない。
左サイドバックを本職とする松原は清水エスパルスで長らく活躍してきた実績を持っているが、今季は序盤戦しか出番がなかった。今回移籍する橋岡は浦和で最終ラインの複数ポジションをこなしてきたが、出番を確保できるのか。
今季は鈴木優磨の活躍が目立っているが、シント・トロイデン行きが必ず成功へ繋がるわけではない。久保裕也や森岡亮太の活躍もあってベルギー国内での日本人選手人気は高まっているものの、出番を確保できなければ移籍する意味がない。リーグレベルもJリーグより格段に高いというわけではないため、ベルギーで出番を確保できないならばJリーグでプレイする方が良いだろう。
伊藤や松原も今後のキャリアを検討するべき段階だが、橋岡はシント・トロイデンへの移籍を成功させられるのか。