厳しいマークにあうマルシャル photo/Getty Images
昨季チーム得点王のマルシャルが大不振
プレミアリーグで一時期は首位に立つなど期待された今季のマンチェスター・ユナイテッド。しかし、ここにきて首位マンチェスター・シティに勝ち点差を「10」まで広げられ、12-13シーズン以来のプレミアリーグ王者獲得の可能性は限りなく少なくなったと言える。
そんなマンUが来季リーグタイトルを奪いにいく上で求められるのが現陣容の見直し。その中でも昨季チーム得点王のアントニー・マルシャルが不振を極める“9番”のポジションは強化ポイントと言える。今季加入したエディソン・カバーニは流石の経験値でチームに貢献しているが、このウルグアイ代表FWも34歳を迎えており、新たなストライカー獲得を考える必要はあるのではないか。
そこで獲得候補筆頭に挙げたいのがアーリング・ハーランド。ザルツブルクで大ブレイクを果たしたノルウェー代表ストライカーは、昨冬加入したドルトムントでも勢いそのままに成長を続けている。パワーとスピードを兼ね備える規格外のストライカーはパリ・サンジェルマンのキリアン・ムバッペと並んでこれからのサッカー界を引っ張っていく存在といえる。
そんなハーランドにとってオーレ・グンナー・スールシャールはノルウェーのモルデ時代の恩師にあたる。レアル・マドリー、バルセロナ、マンC、チェルシーなど関心が伝えられるビッグクラブは少なくないが、ハーランドの成長を助けてきたこのノルウェー人指揮官の存在は、マンUが獲得を狙う上で鍵を握るのではないだろうか。
次に挙げたいのがフランクフルトのアンドレ・シウバ。クリスティアーノ・ロナウドの後継者と呼ばれ将来性を期待されながら、ミランやセビージャではポテンシャルを発揮できなかったポルトガル代表FW。しかし、ここまでブンデスリーガで18ゴールとバイエルン・ミュンヘンのロベルト・レヴァンドフスキに次ぐ得点数を記録するなどついにその才能を開花させはじめている。
A・シウバの大きな助けになり得るのが、赤い悪魔の攻撃を司るブルーノ・フェルナンデスの存在。
エヴァートンのドミニク・カルバート・ルーウィンも面白い。カルロ・アンチェロッティの下で得点能力を磨いた23歳のストライカーは、ここまでプレミアリーグで13得点と得点ランキング3位につける大ブレイク。イングランド代表にも初選出されるなど選手として一皮むけたといえる。
これまでエヴァートンからはウェイン・ルーニーやロメル・ルカクといった選手たちがマンU移籍を果たしている。さらに、得点だけでなく高さやポストワークなどの武器を持ち、プレミアリーグですでに実績を残している点はハーランドやA・シウバにはない獲得のメリットとなる。
マンCの独走という形で終焉に向かいつつある今季のプレミアリーグだが、ライバルに大きく差をつけられた形のマンUが現在の陣容をどのように強化させその差を縮めていくのか。はたして夏の移籍市場で新星ストライカー獲得は見られるのだろうか。