明暗が分かれた昨季のバイエルンとPSG photo/Getty Images
準々決勝で顔を合わせる両チーム
現地時間3月19日にチャンピオンズリーグの組み合わせ抽選会が行われ、バイエルン・ミュンヘンは準々決勝でパリ・サンジェルマンとの対戦が決定。昨年の決勝カードが今年も実現することとなった。
昨季に続きCLの舞台で顔を合わせることになった両チーム。決勝トーナメント1回戦でラツィオ、バルセロナをそれぞれ下したバイエルン、PSGともに今季も変わらず優勝候補なのは確かだが、おかれている状況は昨年とは異なるものがある。
昨季は新型コロナウイルスの感染拡大の影響もありシーズンが途中で中断。ブンデスリーガはその後再開され最後までシーズンをやりきったものの、リーグ・アンはシーズンが途中打ち切りになった。CLも日程がずらされベスト8からは一発勝負になるなどレギュレーションにも変更があり、コンディション面でよりフレッシュな状況で戦力も充実していたバイエルンやPSGといったチームが決勝まで勝ち進んだ。
迎えた今シーズンはCL決勝まで勝ち進んだ昨季からの疲労も影響してか、両チームともに昨シーズンまでの圧倒的な強さを見せられていない。バイエルンは25試合を終えた段階で早くも昨季の32を上回る35失点を喫しており、2位のRBライプツィヒも迫っていて安泰とはいえない。一方のPSGもここまでリールに首位の座を明け渡しており、リーグ4連覇に向けて黄信号が灯っている。
国内リーグでは例年よりも苦戦を強いられる両チームだが、それでもCLの舞台では地力の差を見せつけてベスト8まで順調に勝ち上がってきた。そんな中で迎えるバイエルンとPSGの戦いは一発勝負だった昨季の決勝とは異なり1stレグ、2ndレグによる2試合の戦い。リーグ戦と並行して戦う今シーズンは昨季とは異なる展開になる可能性も十分にある。
そんな中でカギを握るのは攻撃で違いを生み出せるタレントの力である。
昨季決勝で両チームが繰り広げたような攻守に激しくインテンシティの高い試合をするには、国内リーグでの戦いをどう切り抜けるかは重要である。昨年に続く決勝を目指すためにもこの大一番までどのような準備ができるか。指揮官のハンジ・フリックとマウリシオ・ポチェッティーノの手腕にかかるところも大きい。
CLベスト4をかけた戦いで再び顔を合わせることになったバイエルンとPSG。両チームとも昨年とおかれた状況が異なる中でどのような戦いを見せるのか。準々決勝で相対する両者の対戦は楽しみだ。