勝利のカギとなったバルベルデ photo/Getty Images
優勝を争うライバル相手に2-1で勝利
現地時間4月10日にリーガ・エスパニョーラの第30節でレアル・マドリードとバルセロナが対戦しホームチームが2-1で勝利。優勝争いをかけたエル・クラシコを制した。
リーグ戦で19試合負けなしと絶好調のバルセロナをホームに迎えたレアルだが、注目されたのがジネディーヌ・ジダンが見せてきた采配。フランス人指揮官はフェデリコ・バルベルデを先発に指名し右WGに配置してきた。
大一番で先発したウルグアイ代表MFにジダンが課したタスクは、左WBのジョルディ・アルバが使うスペースを消し、自由を与えないこと。バルベルデは前線からプレスをはめにいくだけでなく、守備時はスペイン代表DFにマンツーマンでつき指揮官から与えられた仕事を忠実にこなす。
そんなバルベルデだが、攻撃でも指揮官の起用に応える。前半14分に、得意の推進力を活かしたドリブルでバルセロナ守備陣をかいくぐると、右サイドにフリーのルーカス・バスケスにパスを送る。スペイン代表FWの折り返しをカリム・ベンゼマが巧みなシュートで沈め、レアルが先制点を奪う。
[4-3-3]システムを採用したレアルにおいて肝となったジダンのバルベルデ起用。ウルグアイ代表MFがアルバにマンツーマンでつくことで守備時は5バックのような形になり、バルセロナの長所を消し去ることに成功。前半28分にはトニ・クロースが直接FKを決めるなど前半から試合を優位に進めたレアルのなかでもバルベルデの存在感は際立っていた。
後半にはオスカル・ミンゲサにゴールを許したものの、リードを保ったまま1点差で逃げ切ったレアル。この勝利で19試合負けなしを続けてきたバルセロナを逆転し、アトレティコに勝ち点で並び暫定ながらリーガ首位に立った。
レアルは14日にはリヴァプールとのチャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグが控えており、負けられない戦いが続く。しかし、このエル・クラシコで勝利を収めたジダン率いるチームが大一番で得た勝利は大きく、リーガ2連覇に向けて視界は開けてきたとみていいだろう。
今季の優勝争いを左右するバルセロナとの大一番を制したレアル。ここに来てリーガのタイトル争いに名乗りを上げたジダン率いる勝負強さを備えたチームの戦いには引き続き注目だ。