ビッグセーブを連発したノイアー photo/Getty Images
強力な攻撃陣を誇るパリに無失点の大活躍
やはり世界最高のゴールキーパーはマヌエル・ノイアーなのか。14日に行われたCLバイエルン・ミュンヘン対パリ・サンジェルマンでのドイツ代表GKのパフォーマンスは圧巻だった。
開始直後からボールを保持するバイエルンだがパリの堅い守備に苦戦し、押し込む際に生まれる裏のスペースに何度もボールを運ばれてしまった。それに反応したネイマールやキリアン・ムバッペが何度も自陣ゴールへ襲い掛かってくる。
対応するディフェンスが完全に外されてしまう場面も何度か散見されている。前半27分の場面では素早いカウンターに対してディフェンスが後手に回っており、ネイマールをフリーにさせてしまった。これには一巻の終わりかと思われたが、ノイアーがゴール前に立ちはだかりビッグセーブを披露。ポストに助けられた部分はあったが、彼の守備範囲の広さにネイマールが圧倒されたとも考えられる。
また、相手が供給したスルーパスへの飛び出す判断が素晴らしく、ネイマールの抜け出しを阻止している。後半44分の場面で飛び出さなければ、簡単にシュートを打たれて失点した可能性は高いだろう。あそこで躊躇なく飛び出せるノイアーはさすがの一言だ。
モチベーションが高いのか、メンタルが強いのか分からないが、ここぞという場面で活躍できる選手はそう多くない。チャンピオンズリーグという大一番で浮足立ってしまい、普段のプレイができなくなる選手も少なくないだろう。そんな中で失敗すれば即失点となるシーンで普段以上のプレイができてしまう、そんな選手がトッププレイヤーなのだと実感した試合であった。
一時期は負傷の影響からテア・シュテーゲンに世界最高のゴールキーパーの座を奪われたのではという声も少なくなかったが、この試合でノイアーがずば抜けていることを再認識させた。
バイエルンはここで敗退となってしまったが、まだリーグ戦は残っている。怪我人が多く、苦しい台所事情ではあるが、ノイアーを中心にシーズンを走り切って欲しい。