ヘタフェにレンタル移籍していた久保 photo/Getty Images
主力になれる者少なく
数年後には若手が成長し、新銀河系軍団が誕生するかもしれない。最近のレアル・マドリードの補強から、そんな未来を描いていたサポーターもいたはず。
FWヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエス、MF久保建英、レイニエル・ジェズスなど、才能ある若手を早い段階で獲得していたからだ。
将来1億ユーロ級のプレイヤーに成長する可能性がある若手を早いうちから囲っておく。これがレアルの補強プランだったはずだが、ここまで順調に進んでいるとは言い難い。
獲得された選手たちの才能は確かだが、成長スピードが思ったより遅いのだ。ヴィニシウスとロドリゴの成長も緩やかで、若い頃のネイマールとはまだ比較できそうにない。
久保はレンタル移籍したビジャレアルで躓き、ヘタフェでの終盤戦でようやく結果を出した形で今季を終えている。まだレアルのトップチームでプレイできる準備は整っていない。

ヴィニシウスはトップチームで奮闘中 photo/Getty Images
若手たちの未来はどうなる
レイニエルもレンタル先のドルトムントでポジション確保に苦しんでおり、まだ欧州ではほとんど爪痕を残せていない状況だ。
FCポルトから獲得したDFエデル・ミリトン、中盤でハードワークしてくれるフェデリコ・バルベルデは戦力となっているが、ミリトンに関しては獲得に5000万ユーロもの移籍金がかかっている。安価と言える値段ではなく、まだその費用を回収できていないイメージだ。
問題は来季だ。今夏にはジネディーヌ・ジダンが退任し、カルロ・アンチェロッティが復帰した。
近年獲得してきた若手が戦力とならないのは残念だが、レアルが集めた優秀な若手たちの未来はどうなるのか。他にもアーセナルにレンタル移籍していたMFマルティン・ウーデゴーやダニ・セバージョスなど気になる若手はいるが、世代交代は明らかに遅れている。