スロバキアを支えるシュクリニアル photo/Getty Images
スロバキアを再び決勝トーナメントへ
ずば抜けたスタープレイヤーがいるわけではないが、スロバキア代表が前回のEURO2016でベスト16まで駒を進めたことを覚えているだろうか。
その前には2010年のワールドカップ ・南アフリカ大会でもベスト16に入るなど、スロバキアはなかなかに不気味な存在だ。
両大会でチームを支えていた選手といえば、リヴァプールなどで活躍した強面な大型DFマルティン・シュクルテルだ。
2010年のワールドカップではイタリア代表を撃破するサプライズも演じたが、シュクルテルは最終ラインに欠かせない防壁だった。
その後継者となるのが、インテルで今季のスクデットに貢献したDFミラン・シュクリニアルだ。最終ラインに頼れる大型センターバックがいる点は、当時のスロバキアと重なるところがある。
シュクリニアルは今大会のグループステージ初戦でポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキを抑えると同時に、貴重な決勝ゴールも記録。チームを2-1の勝利へ導き、貴重な勝ち点3をゲットしてみせた。
伊『FC Inter news』にて、インテルでチームメイトのオランダ代表DFステファン・デ・フライもシュクリニアルの守備力を絶賛する。
「ミランは今季重要なステップを踏んだ。彼は今季大いに成長したし、1年を通して岩のようだった。1対1でも強くて、彼のことは抜けないよ」
デ・フライもオランダ代表で重要な役割を担っており、イタリア代表のベンチには同じくインテルでスクデットに貢献した若きDFアレッサンドロ・バストーニがいる。彼らはセリエAにて高い評価を受けるセンターバックで、EUROでの活躍も期待されていた。
デ・フライとシュクリニアルに関しては、まずまずのスタートを切ったと言えるのではないだろうか。
スロバキアはここからスウェーデン、スペインと対戦することになっており、どちらも楽な相手ではない。守備の時間が長くなる展開も予想されるが、シュクリニアルを中心に守り切ればトーナメント進出も夢ではない。それだけの力はあるはずだ。
スロバキアのことをグループ最弱と見ていた人もいるだろうが、初戦のポーランド戦ではその予想を裏切ってみせた。前回大会に続いてベスト16へ進めるのか。カギは最終ラインに構えるシュクリニアルが握っている。